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商品に込められたストーリーもその場でチェックできる

商品のデザインをめでていると、「この作品にはどんな思いが込められているのだろう」という疑問が湧き上がってきます。そんなとき役立つのが、商品のプライスカード横に付けられたQRコード。このコードをスマホで読み取ると、商品の背景にあるストーリーを知ることができます。デザイナーの思いから、プロの視点などを知ると、その商品をどう自身のライフスタイルに生かしていくべきかまでイメージする手助けになります。

プライスカードの横にあるQRコードをスマホで読み込むと、商品の生産者やデザイナーの思いなど、背景情報を知ることができる。このQRコードも2012年度グッドデザイン・ベスト100に選ばれた技術

食器など、日々使うものだからこそ、作り手の思いのこもった温かみのあるデザインのものを使いたい。例えば職人が一つひとつ丁寧に作ったカトラリー「ゴア」シリーズ(2016年度グッドデザイン賞受賞)は、繊細なデザインで美しい! 料理に添えれば、インスタ映えすると評判で人気のアイテムだとか。

ポルトガルのクチポール製カトラリー「ゴア」シリーズ。価格は900~3600円(税抜)。20代~30代の女性が、友人の結婚祝いに買うことが多いそう(右上)。包みにグッドデザインの「Gマーク」が入るため、贈答用として喜ばれるそうだ

もう一つ、若い女性に人気のあるグッドデザインの商品が、石川県加賀市の歴史ある山中漆器の木地職人による技術で作られた木のコーヒーカップ。耐久性があり、重ねて収納できるのが魅力なだけでなく、反った飲み口がコーヒーの味わいをより感じさせる、手のひらで包み込んで飲むなどの新鮮な体験を作り出すと評価されました。グッドデザイン賞を受賞したのは昨年(2018年度)。

山中漆器の職人技術による品質と、コーヒーを楽しめる機能性を持つデザインが評価された「コーヒーカップ/安清式 木の器」(ブランディングコーヒー)。木のカップでコーヒーを飲むという体験は新鮮かもしれない。価格は3800円(税抜)
筆者が気になった「AccessNoteBook」(エコール流通グループ)。「文具王」高畑正幸さんが考案した「検索性を極めたノートブック」で、2015年度グッドデザイン賞受賞。目次が付けられるので必要な情報にすぐたどり着ける

このように、すべての商品がグッドデザイン賞を受賞しているので、買い物しているだけで、センスが磨かれそう。買い物へ行くというよりも、デザインとの出合いを求めて行く、と言ったほうがよさそうです。

お店の入り口の「フロントガーデン」では、ワークショップや、職人の実演といった参加型イベントが不定期で開催されています。今年(2019年)春には、墨田区で伝統技術を伝える職人が実演する「すみだモダンPOPUP STORE」が、18年末には、新潟の燕三条の職人とともにお箸やスプーンを作るワークショップが開催されました。同年9月に行われた、やすりで磨くシルバーの指輪作り体験ができるワークショップ(1時間、参加費3000円)は女性に人気だったそうです。今年の夏は富山県高岡市の錫(すず)ブレスレットなどのブランドを扱う「NAGAE+POPUP STORE」も開催されました。

自分を包む生活空間だからこそ、本当に気に入ったものだけを選び、思いが込められている商品をそろえる楽しみは心を豊かにしてくれます。ただ安いだけ、オシャレなだけではなく、そこにデザインとストーリーを求めたい。すてきなデザインに出合えば、そこから自身の生き方がきっと、見えてくるはずです。

FabCafe Tokyo
東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア1F

GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA
東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE丸の内3階
*2019年11月1日、渋谷スクランブルスクエアの中に渋谷店をオープン

(取材・文 大崎百紀、写真 花井智子)

[日経doors 2019年7月31日付の掲載記事を基に再構成]

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