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JBA(日本バスケットボール協会)の葦原一正理事は今でも川淵三郎初代Bリーグチェアマンの考え方に立ち返るという

JBA(日本バスケットボール協会)の葦原一正理事は今でも川淵三郎初代Bリーグチェアマンの考え方に立ち返るという

コンサルティング会社を経てプロ野球界の世界に身を投じた葦原一正氏は、事務局長としてプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」の立ち上げにも参画した。現在はJBA(日本バスケットボール協会)理事として国際関連の業務に従事している。「最初は怖くて話しかけられなかった」という初代Bリーグチェアマンの川淵三郎氏から学んだリーダーシップの極意とは?

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葦原氏が川淵氏に初めて会ったのは、Bリーグに入社した2015年6月のことだ。

「当時は川淵さんと日本バスケットボール協会の事務総長兼リーグ理事である大河正明さん(現Bリーグチェアマン)の3人で立ち上げを進めていました」

男子バスケットボール界にはそれまで、企業チーム主体のリーグとプロチームだけで構成される2つのリーグが存在していた。FIBA(国際バスケットボール連盟)から再三、統合を促されてきたものの、実現には至らず。しびれを切らしたFIBAは、すべての国際試合の出場を無期限で禁じるという厳しい制裁を日本に下した。

このままでは2016年に開催されるリオデジャネイロ五輪に出場できないという異常事態を収拾すべく登場したのが川淵氏。川淵氏は統合ではなく、全く新しいプロリーグを創設するという「新リーグ構想」を掲げてBリーグを誕生させた。

川淵氏が突きつけた「むちゃぶり予算」

事務局長に就任した葦原氏が川淵氏から受けたオーダーは「開幕初年度は20億円を作れ」。たったそれだけだった。

「前年の2つのリーグの売上は4億円ですから、いきなり5倍の目標値を示されたことになります。しかも、準備期間は約1年。サッカー・Jリーグの設立にかけた期間の5分の1しかありませんでした」

すでにスタッフを雇っており、コストはかかるのに、売上の見込みが立たない状況のなか、必死で営業に駆け回った。

「スタッフと一緒にスポンサーや放映権の交渉に回りましたが、顕在化している数字だけを見せても説得力がない。ひたすら、『ポテンシャルはすごい』ということを言い続けました」

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