Men's Fashion

企業戦士にポケットチーフ 起毛素材ならリラックス感

女がときめく男の装い

ファッションディレクター 清水久美子

2019.11.28

街中でクリスマスツリーを目にするころになれば、気分は一気に年末モード。週末ともなれば、ちょっと特別なデートやパーティーなど、スケジュールが華やかに埋まっていくシーズンです。ですが、パーティーも佳境なら仕事も佳境なのが、このシーズン。「週末まで小忙しいこの時期、そこまで考えられませ~ん!」とは企業戦士なダーリン。その気持ちは分かります。しかも、最近のパーティーは、どんどん多様化&カジュアル化。そんな特別な装いをしなくても“洒落(しゃれ)た平服”くらいがちょうどいい温度感であったりもします。




そんな、肩の力を抜いたドレッシー感を演出するのが、今時の“洒落た”感。タキシード一発、よりも、むしろコーディネートにかなりのバランス感覚が必要になってきているのが、昨今のパーティーファッションなのです。

ウール&カシミヤ、こなれた印象のフォーマル感演出

では具体的にどうすれば、企業戦士のダーリンがストレスなく、この手の雰囲気のファッションをすればいいか、と言えば……どんな道にも突破口はあるもの。実は万能にして有能、しかも恋も仕事も経験値の高い大人、を印象付けられる、そんなおいしいワンアイテムがあるのです。そう、それがポケットチーフ。中でもウールやカシミヤのポケットチーフは、この時期、実に良い仕事をしてくれるのです。

では、なぜこれらの素材のポケットチーフなのかと言えば、その理由は起毛した素材感。これによって、フォーマルなアイテムでありつつも、リラックスしたカジュアルな印象も併せて印象づけられる、絶妙な演出力があるのです。いつものジャケパンも紡毛素材になってゆくシーズンでもあります。なので、この抜け感のあるドレッシーさは実に好相性。しかもジャケットのインナーがシャツでもニットでも合わせられる、という万能さもこのお呼ばれ盛りのシーズンにうれしいポイント。

女性の目からみても、このこなれた印象のフォーマル感はかなりの好感度。リラックスしつつも女性をエスコートする、そんな配慮ある大人の姿勢を感じ、「……できるわね」と、その絶妙なTPOの読みに尊敬の念すら抱くのです。挿すだけで、この効果。「挿さないという選択肢はないやろぉ」と思わず鶴瓶調になってしまいましたが、そのくらい使えるアイテムなのです。

けれど、ウール&カシミヤのポケチ、といってもその選択肢は膨大。ジャケットやネクタイに使われている色の中の一色とリンクしたもの、もしくはベーシックな色を選ぶ、というのはお約束ですが、さらには女性の記憶に残るようなディテールを持ったポケットチーフを選ぶのが、ご縁が期待できるこのシーズンには肝要です。

では、女心に刺さるチーフはどんなものでしょう。応用力も、女目線もカバーした優秀ポケチのおすすめは、はい、こちらです。