Men's Fashion

角型腕時計×ワイルドアウター 知的なドレス感添える

How to

装う時計 型破りの流儀(1)

2020.1.9

ファッションのルールを知った上で、うまく着崩せる人こそ洒落者といえる。クラシックなスーツの中にあえてデニムシャツを着てタイドアップなど。時計も、同じ。スーツ×ドレスウォッチ、カジュアルウェア×スポーツウォッチ。そんな“型”を破って手元で上手にハズせるようになると、着こなしがもっと自分らしくなる。

アウトドアジャケットにブラックのレザーブルゾン。マニッシュでワイルドなアウターの袖口に、シンプルな角型系が知的なドレス感を添える。

薄い角型のエレガンスを武骨なアウターに潜ませる

多くがアール・デコの影響下にある角型時計は、クラシカルでエレガントな印象が色濃い。ゆえに紳士的でシックなスーツの装いが“型”である。洋服と時計とが、気品を高め合う相乗効果が狙える着こなしである。

その型を破るのが、アウトドアジャケットやレザーブルゾンのような男臭いアイテムとの組み合わせ。例えばバブアーの定番ワックスドジャケットのようなタフでゆったりとしたアウターの手元に、カルティエの「サントス デュモン」のような薄い角型があると、異なる印象の対比で、互いの個性がより引き立つ。

黒いレザーブルゾンに合わせたのは、パテック フィリップの「ゴールデン・エリプス」。黄金比に基づく究極のエレガンスは薄くても、重厚なレザーの袖口に負けず、上品な存在感を放つ。これもまた対比の妙あり、名作だから出来るハズし技。

【 「型破りの流儀」具体策 】

ゆったりアウターにあえての薄型で格上スタイル

時計は下と同じ。ブルゾン4万9000円/バブアー(バブアー 銀座店) パーカー5万8000円/コーヘン(ストラスブルゴ) パンツ4万1000円/PT01(PT JAPAN)

■CARTIER/カルティエ サントス デュモン

ケース厚は、わずか7.3mmと薄型仕立て。1904年誕生の初代を規範としながら、ローマ数字を細身にし、レイルウェイを外周に移し、気品を高めた。クォーツ。ケース43.5×31.4mm。SS+18KPGケース。アリゲーターストラップ。 57万5000円(カルティエ カスタマー サービスセンター)

【 「型破りの流儀」具体策 】

装いも時計もさりげない黒×金使いで上品に

時計は下と同じ。ブルゾン18万円/1945CA(ストラスブルゴ) ニット2万3000円/フィリッポ デ ローレンティス(トヨダトレーディング プレスルーム) パンツ2万9000円/ジャブスアルキヴィオ(エフイーエヌ)

■PATEK PHILIPPE/パテック フィリップ ゴールデン・エリプス 5738

モデル名は黄金の楕円の意。1968年誕生の名作が、エボニーブラックのソレイユダイヤルで色香を増した。ストラップの艶感もドレッシィ。自動巻き。ケース39.5×34.5mm。18KRGケース。アリゲーターストラップ。 336万円(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)

【 「スクエアフォルムの時計」の基本コーデはこちら 】

スーツと時計とが高め合うクラシカルなエレガンス

クラシカルでエレガントな角型時計といえば、オーセンティックなスーツが基本型だ。特に薄型の3針や2針はシンプルゆえの、気品があり、フィット感を大切にしたワイシャツの袖口にもスッと馴染んでくれる。端正な存在だが、紳士の端正なドレススタイルにも映えるのだ。

スーツ27万円/スティレ ラティーノ(ビームス 六本木ヒルズ) シャツ3万円/バルバ(グジ 東京店) タイ1万8000円/ルイジ ボレッリ(リング東京店) チーフ〈スタイリスト私物〉