たわいない会話で地域に溶け込む 高木美保氏の知恵

2019/11/26
田舎暮らしについて語るタレントの高木美保さん
田舎暮らしについて語るタレントの高木美保さん

人生100年時代を前向きに生きる、をテーマにした「日経ウェルエイジングフォーラム」が10月に開かれた。漫画家の弘兼憲史さんのトークショー(人生「とにかくプラス思考」 島耕作生んだ弘兼憲史氏)に続き、タレントの高木美保さんが豊かな地方暮らしのヒントとなる生き方を「自分らしい田舎暮らしセミナー」と題して語った。

あえてその土地の「嫌なところ」を見る

高木さんは栃木県那須高原に移住し、20年以上生活している。日経BP総研上席研究員の品田英雄さんが司会に入り、トークショー形式で1時間話した。

品田さんが「そもそも那須高原に行こうとしたきっかけは」と尋ねると、高木さんは「生まれは東京ですが、祖母が田舎に住んでいて畑で野菜を採ったりした経験があって、いつかチャンスがあればと考えていました」と答えた。移住先の選び方について聞かれると、「北海道から九州、沖縄まで実際に色々行ってみました。旅行や遊びに行くのと、そこで暮らすのは違います。快適な季節だけでなく、真夏の高温や真冬の雪が積もるときなどの自然環境も含めて、そこでサバイバルできるか、生きていけるかどうかを見極めるのが大切です」と、入念な事前の研究や下調べが大切だと説明した。

特に「あえてその土地の嫌なところを見てください。家を持つつもりなら、その土地の気候を詳しく調べて、風が強いなら建築会社を訪ねてアイデアを聞く、といった努力が必要です」と具体的な提案をした。

品田さんが「実際に引っ越してみて、生活や気持ちの変化はありましたか」と聞くと、高木さんは「まわりに自然があると、人間ってこんなに気分が変わるのか、と思いました。まず時計を外しました」と、気持ちのあり方に大きな変化が起きた経験を語った。健康面については「千葉に住んでいた両親も移ってきたのですが、当初太っていた2人が10年たった今は本当に健康になりました。野菜をいっぱい食べるようになったのも大きいと思います」と述べた。