日本経済新聞社デジタル事業 メディアビジネスユニット「NIKKEI STYLE Men’s Fashion」と世界文化社「MEN’S EX」が共催する、「ビジネスや自分のフィールドで情熱を持ってチャレンジし、時代を変えていく才能や志を持つ人」を表彰するアワード「SUITS OF THE YEAR 2019(スーツ・オブ・ザ・イヤー)」。2回目となる授賞式を11月7日(木)PALACE HOTEL TOKYO(東京都千代田区)にて開催しました。それぞれの分野で活躍する受賞者6人の横顔を紹介していきます。
初の女性受賞者となったのは、ビジネス部門、日本マクドナルドホールディングス社長兼最高経営責任者(CEO)のサラ・エル・カサノバさんだ。ロシア、トルコ、シンガポールなど各国の現地法人でキャリアを積んだ国際派。不祥事に揺れた日本市場の業績を好転させた原点は、各店を回り来店客からニーズを探ることだった。気さくにお客に話しかけるときの服装にも、実はカサノバさんならではの気遣いがあった。
「顧客目線でいたい」会社ではフラットシューズ
スーツ・オブ・ザ・イヤーの授賞式、悠然と壇上に上がったカサノバさんがまとったのは洗練されたテーラードスーツ。その足元に合わせたのはエレガントなフラットシューズだった。会社でも毎日、履いているのはかかとの低い靴だという。常に顧客目線でいたいカサノバさんのスタイルを象徴するコーディネートである。
2013年に日本マクドナルドの社長兼CEOに就任。業績不振と不祥事に見舞われた同社の信頼回復に向けて47都道府県の店舗を駆け回り、お客やスタッフの声に耳を傾けた。「お店を回る時はとにかくたくさん歩きます。厨房にも入りますから快適なローファーがいちばん」。日本では最近、職場でハイヒールを履くことが求められている実情が論議を呼んだことに触れ「今は、かかとが低くてもすてきな靴はたくさんあります。でもハイヒールも好き。場面によって装いは変わるもの。女性には選択肢があるべきです」と指摘する。
仕事をするときはいい気分でいないと能力が発揮できない。そこで重要な役割を果たすのが「装い」なのだという。その信条は、幼いころの両親の教えそのものでもある。「父はカナダで小学校の校長先生をしていました。両親から私はいつも『学校にいくときはドレスアップしていきなさい』と言われていました」

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