生保、利率ゼロ%時代に 外貨建ては為替変動に注意

2020年1月からは一時払い終身保険の標準利率が現行の0.25%からゼロになる
2020年1月からは一時払い終身保険の標準利率が現行の0.25%からゼロになる

「標準利率ゼロ」の時代が到来した。標準利率は生命保険会社が契約者に約束する運用利回りの参考となるもので、貯蓄型の円建て一時払い終身保険の標準利率が初めてゼロ%になる。契約者に一定の利回りを約束して運用すれば保険会社の利益が圧迫されるので、各社で販売休止の動きが広がっている。外貨建て保険が円建てに代わる受け皿となるが、為替リスクに注意が必要だ。

標準利率は生保商品の運用利回りの土台となるもので、金融庁が計算式を決めている。具体的には10年物国債と20年物国債の市場金利に連動する。

2020年1月からは一時払い終身保険の標準利率が現行の0.25%からゼロになる。既に一時払い養老保険の標準利率はゼロだ。

一時払い終身保険は運用商品としての人気が高いので影響が大きい。契約時に約束した利回り(予定利率)で運用し、契約から一定期間を過ぎて解約すれば、払い込んだ保険料を上回る解約返戻金を受け取ることができる。保険料は契約時に一括して払い込む。90歳で加入できる商品もある。

死亡時に受け取る保険金は、法定相続人1人あたり500万円の相続税の非課税枠がある。節税を目的とした利用も一般的だ。

円建て販売休止も

標準利率がゼロになった時に一定の利回りで運用することを契約者に約束すると、保険会社の利益は圧迫される。保険会社は一時払い終身保険の販売休止や運用利回りを下げて保険料を上げるといった対応を検討している。

例えば、明治安田生命保険は10月、営業職員が扱っていた「エブリバディ」の販売を休止した。主に信用金庫で販売するフコクしんらい生命保険も「5年ごと利差配当付終身保険」について「販売休止も視野に検討している」と明かす。