自分のリタイア年齢は? 年金額引き下げに備え考えるどうなる年金(3)

写真はイメージ=123RF
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今月のマネーハックは「年金」がテーマです。今年は、5年に1度の国による年金の財政検証結果(年金制度の将来見通し)が公表されていますが、読み解き方は徐々に難しくなっています。また、制度改正の議論の内容について誤解が多いようです。

今週はそれらを少しマネーハック流に解釈してみたいと思います。

制度改正の議論、「死ぬまで働け」はミスリード

公的年金制度は社会保障制度の一つです。そして「働けなくなったときにあなたの生活を支える」役割はこれからも変わりません。しかし、国の年金を批判する記事やSNSで「国は死ぬまで働けというのか」という怒りのコメントをよく見かけます。

例えば、厚生労働省の社会保障審議会年金部会では「75歳から年金を受け取り始める」という選択肢が議論されています。しかし、それは今のまま65歳から受け取り始めることをやめるものではありません。また、希望すれば65歳ではなく、60歳から受け取れる繰り上げ給付の仕組みを終了することもありません。

財政検証結果を踏まえて議論されているのは、「60~70歳」の間で受け取り始められる制度を「60~75歳」に広げるというものです。しかし、「国は75歳まで1円も年金は渡さない=死ぬまで働けということか!」と誤解している人は少なくないようです。

国の年金、受給開始年齢の一律引き上げはなさそう

今まで20年ほどかけて、受け取り開始年齢を60歳から65歳に引き上げる取り組みが行われてきました。これは60歳のときの年金を100とすれば、同じ100を65歳から受け取り始めるようにする制度変更だったわけです(実際には従前の100より引き下げる要素を含みます)。

これを思い返すと「全国民で70歳に引き上げられるのでは」というイメージがわくかもしれません。しかし現在、一律に受給開始年齢を引き上げる議論は行われていないのです。