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女性もはまる「ゆで太郎」 そばとつゆの秘密教えますゆで太郎システム 池田智昭社長(上)

「だしはカツオ節、宗田節、サバ節のいわゆる3種混合で取ったもの」と池田社長

――つゆはどんな原材料を使っているのでしょうか。

「ゆで太郎」の基本は江戸そばですから、だしはカツオ節、宗田節、サバ節のいわゆる3種混合で取ったもの。そして、しょうゆ系の濃いめのつゆに仕上げます。

だしの取り方は、これ秘密にしていましたが言っちゃいますと、5分で取れるんです。3種の節ものを微粉砕したものを使うことでこれが可能になった。

一般のそば屋さんは厚削りを使って40分とかかけて一番だしを取って、それから二番だしを取る。40分間、人が鍋に張り付いていなければいけないので人件費がかかります。しかも二番が取れるということは、40分かけてもだしが出切っていないということです。

――微粉砕することで雑味が出るとかいうことはないのですか。

むしろこれに変えてからすっきりしました。小ロットで頼んでいるうちは、腹とか背の余りを持って来られることがありました。血合いが入って味が落ちるものです。ところが、店舗数が増えてロットがそろって、しかも今はトップメーカーのヤマキさんに頼んで節の原体をまるごと粉砕してもらっていますから、味が安定しました。

それから、かえし(しょうゆに調味料を合わせて寝かせたもの)ですが、調味料はけっこう高いものを使っています。これは味のポイントになる一方、そば粉のように大量に使うものではないからお金の掛けがいのあるところです。

たとえばみりんはマンジョウの純米という、一般のスーパーではなかなか扱っていないものを使っています。そんなに味が違うのかと思うかもしれませんが、別なものを使ったかえしとブラインドテストで試食してもらうと、だいたいの人が違いを指摘します。それだけはっきりするものです。

こうした材料を使って、以前はだしを40リットルずつ取って、適宜かえしを合わせて使っていました。しかし、今は6リットルを単位に少量ずつだしを取ってすぐにかえしと合わせて、常に新鮮なつゆを提供する形にしています。これは、5分でだしが取れる仕組みが出来たことで可能になったやり方です。

――つゆの鮮度はやはり味に影響するものですか。

舌で感じる味自体はそう早く劣化するものではありません。しかし、香りは長い時間は持たないので、こうしたこまめな仕込みは品質に大きな差をつけます。

――「ゆで太郎」のおいしさの秘訣が分かりました。従来のそば店やチェーンの常識とは異なる考え方で経営されているところがポイントですね。次回は、そうした型破りなところをうかがっていきたいと思います。

それでは、「ゆで太郎」を創業した水信春夫さん(信越食品社長)との出会いとやりとりを交えてお話ししましょう。

池田智昭(いけだともあき)
1957年東京生まれ。80年明治大学文学部史学地理学科卒業。同年、持ち帰り弁当店「ほっかほっか亭」に友人と共同でフランチャイズ加盟して独立。84年「ほっかほっか亭」のFC本部であるほっかほっか亭に、東京事業部第一営業部スーパーバイザーとして入社。92年取締役営業本部長を皮切りに、取締役開発本部長、取締役FC本部長を歴任し、03年にほっかほっか亭を退社、同年トモス(後にゆで太郎システムに吸収合併)を設立し、代表取締役に就任。04年にゆで太郎システムを設立し、代表取締役に就任。94年に「ゆで太郎」1号店を出店した信越食品とマスターフランチャイズ契約を締結。以来、「ゆで太郎」のチェーン展開を手掛け、現在に至る。

(香雪社 齋藤訓之)


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