合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの調理道具を徹底比較。今回は年末年始のパーティーで活躍するユニークな調理道具を紹介する。
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こんにちは、飯田結太です。宴会やホームパーティーが増える季節になりました。私も年末年始は友人とホームパーティーをします。ホームパーティーは私にとって道具の自慢大会。ユニークだったり、機能が優れていたりする調理道具のお披露目の場としています。友人たちが、「なんだこれは!」とリアクションしてくれるのでうれしいんですよね。友人たちも私のホームパーティーでは毎回違う調理道具が見られるので楽しいのではないかと思っています。

プロ用の調理道具は機能性はもちろんですが、ひとつのことに特化したもの、お客様が目でも楽しめるような工夫をこらしたものがたくさんあります。今回はその中でもベストセラーの商品やユニークな道具をご紹介します。調理道具の選び方ひとつで、ホームパーティーは盛り上がりますよ。
薫製の様子が見えて楽しい、使い勝手抜群のスモーカー
薫製料理は一般的になりましたが、思いのほか調理時間の調整が難しく、また、ニオイが室内にこもってしまうなどの欠点があり、室内で行うことに躊躇(ちゅうちょ)している人も多いかもしれません。飲食店の場合も同じ悩みを持っています。そんな中登場したのが、香りを付けるだけで本格的な薫製料理が楽しめる調理道具です。今では、香り付けの薫製料理は飲食店でも一般的になってきました。

ドウシシャ「もくもくクイックスモーカーL」は、初心者でも簡単に薫製料理ができるもの。ふたがガラス製なので、薫製調理の様子を見ながら楽しめると好評です。
人気の秘密は、エンターテインメント性だけではありません。使い勝手も申し分なし。まず、中心にある鉄製の小鍋にチップを入れて火にかけます。煙が出始めたら皿にセットしてガラスぶたを閉めます。ふたの取っ手の下には磁石がついていて、取っ手を押すと小鍋のふたが少しだけ開き、煙が中に広がっていくのです。食材に香りが付いたら、今度は取っ手の中心を押します。そうすると小鍋のふたが閉まって煙もなくなっていくという仕組み。
食材には火を通さずに香りを付けるだけなので、溶けやすいチーズなども程よく香りだけが付いておいしく食べられます。


