ジーパン刑事、松田優作 ベルボトムは今も若者の憧れコラムニスト いで あつし

松田優作さんは若者のファッションアイコンになっている =共同
松田優作さんは若者のファッションアイコンになっている =共同
記者会見でのスーツ姿、人気ドラマの主人公のファッションなど、メディアで話題にのぼる人の着こなしは気になるもの。そんな「ニュースな人」のファッションの背景にあるものとは。男性ファッションに詳しいコラムニスト、いであつし氏が解説します。



いわゆるセカンドモデルと呼ばれるリーバイスのデニムジャケットを持っている。岡山産のジャパンデニムで作られた今ではこれも貴重な復刻版であるが、筆者が自慢したいのはそこではなくて、このデニムジャケットを購入したお店だ。

店内に「太陽にほえろ!」のジーパン刑事のポスター

7、8年前に東京の下北沢にある「アリゾナ」というジーンズショップで購入した。残念ながら今は下北沢の再開発で閉店してしまって店はもうない。ジーンズの丈直しをしてくれる専用のミシンが置いてあった昔ながらの街のジーンズショップで、店内には「太陽にほえろ!」のジーパン刑事のポスターが松田優作の直筆のサイン入りで飾られていた。この店には松田優作がよくジーンズを買いに来ていたんだそうだ。そう、このデニムジャケットは、あのジーパン刑事が行きつけのジーンズショップで買ったジージャンなのだ。

筆者と同世代のオジサンたちにこの話をすると、ほぼ間違いなく、全員コーフンして「へぇー!」と感嘆の声を上げる。そのくらい、「太陽にほえろ!」にジーパン刑事で登場した時の松田優作はワレワレの世代にとってはインパクトが強烈だった。なにしろ、マカロニ刑事ことあのショーケン(萩原健一)の後釜ですからね。よっぽど格好よくないと「ケッ!」である(ジーパン刑事の後釜のテキサス刑事にはガッカリであった)。

パンタロンのヨーロピアンスーツをノータイでお洒落に着こなすマカロニとはガラリと変わって、いつもベルボトムのジーンズにシャンブレーシャツの上下で、キャンパスのズック(スニーカー)にサングラスというカジュアルなスタイル。ちょうど時代もベルボトムジーンズがはやっていて、オンスの薄い前ボタンがパッチポケットタイプのベルボトムジーンズを長身で足の長い松田優作がはくと、ことさら似合っていて格好よかった。当時、坊主頭のチューボーだった筆者もまんま同じ格好をした悲惨な思い出もある。

ちなみにジーパンという呼び名は、初登場の回で竜雷太が演じるゴリさんから「このジーパン野郎が!」と言われてそう呼ばれるようになったって、知ってました?

SUITS OF THE YEAR 2019
男と女 ときめくギフト
Watch Special 2019