年収1000万円で新卒って誰? その採用条件を考える20代から考える出世戦略(71)

先ほど示した「優秀さ」とは以下のようなものです。

(1)尖った能力やスキルを持っている
(2)その能力やスキルが発揮された結果が可視化されている

この定義はそのまま私たちの価値の棚卸しに適用することができます。

まず今自分が持っている能力やスキルの価値を考えてみましょう。今の高額採用新卒に求められている代表的なスキルは、AIエンジニアリング(DeNA)であったり、海外事業を主体的に進められるマネジメント力(くら寿司)だったりします。振り返って、自分が持っている能力やスキルは、どの企業、どの業種で求められているのかを考えてみることができます。

また、能力やスキルがあるとして、それを証明する可視化されたものはあるでしょうか。たとえば新卒ができるくらいのAIプログラミングだったら、自分でも少し勉強すればできるようになる、と考えているとしましょう。またそれが事実だとして、ではその実績を示せるでしょうか。海外マネジメントだったら任せておけ、と思うのであれば、職務経歴書に記載できるレベルでの実績として示せるでしょうか。

そのように考えていけば、高額新卒に負けず劣らずキャリアアップできる可能性が多くの人にあることがわかります。

ただ、それを妨げているものがあるとすれば、キャリアは会社が与えてくれるという昔の常識であったり、地頭が優秀さのものさしだという誤解ではないでしょうか。

高額採用新卒の仕組みは、むしろ「それしかやってこなかった」人材に対する福音です。そして今後企業や業界が人材に対しても市場価値を踏まえて処遇するようになることのあらわれです。

だとするなら、私たちは自分自身の市場価値を意識しながら行動することが求められることになるのです。

平康慶浩
セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。

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