年収1000万円で新卒って誰? その採用条件を考える20代から考える出世戦略(71)

画像はイメージ =PIXTA
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新卒を1000万円の年収で採用、という見出しがニュースに登場するようになりました。すでに入社して働いている方々からすれば、それって自分たちにどう関係するんだろう、と思うこともあるでしょう。今回はそんな新卒高額採用企業の人事の仕組みを読み解きながら、私たちのキャリアアップにどのように適用していくかを考えてみましょう。

横並び採用が消えていく?

企業が新卒に対して1000万円近い年収を提示する仕組みを導入した、ということがたびたび報道されるようになりました。

たとえばNECは、2019年10月以降、難関学会の論文採用など高い評価実績のある研究職志望の新卒社員を対象に、年収1000万円以上を提示する可能性を示しています。ソニーは20年採用から、プログラミング人材に限定して700万円以上の年収を提示できるようにしました。

IT系だけと思われそうなこのような取り組みですが、くら寿司やオンデーズのような店舗ビジネスにおいても同様の仕組みは導入されています。

このような状況は、新卒を横並びで採用していた時代を過去のものとしています。昔ながらの伝統的日本の人事では、新卒は比較的安めで横並びに採用されます。それから経験という名目で年功的に昇給し、やがて40歳くらいで家族を養えるだけの給与に到達します。出世する人やそれなりの人もいますが、年収で大きく差がつくことはありません。同期ならせいぜい1.5倍以内に収まる程度が普通でした。

しかしたとえばNECの例でいえば、新卒の時点で3倍ほどの差がつくことになります。公表されている情報によれば、NECの大卒年収は300万円台前半。博士課程修了者でも400万円台前半です。そんな中でいきなり1000万円の年収の新卒があらわれるのですからなかなか衝撃的です。

ちなみにNEC全体での平均年収も800万円ちょっと(43歳目安)ですから、年齢でいうといきなり20年以上をショートカットすることになります。となると社内はとてもギスギスしそうです。それでもなお、なぜ各企業はそのような選択をするのでしょう。

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