亡き妻の思いがけぬ遺産 浪費せず将来に生かす家計術家計再生コンサルタント 横山光昭

写真はイメージ=123RF
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「相続を受けたお金を将来にわたり、長持ちさせるような保有の仕方を知りたい」と相談に来たのは、2年ほど前に妻を亡くされたFさん(55)。自営業をしており、私立中学に通う息子(14)との2人暮らしです。

Fさんの妻は亡くなる2年ほど前に、実家から相続を受けていたので、Fさんが相続する金額が思っていたよりも大きくなりました。さらに妻の保険金も受け取ったため、今までの貯蓄と合わせると、相続税を支払った後でも、Fさんだけで7500万円もの貯蓄がありました。ただ、その貯蓄が約1年半前に比べて200万円ほど減っています。

お子さんにもこれから教育費がかかりますし、自分の老後資金のことを考えると、お金があるからといって使っている場合ではないと感じ、今回の相談に至ったそうです。

貯蓄を減らしている原因を探る

今のところ、Fさんは生活に困らない収入を安定して得られる状態を維持しており、妻の遺族基礎年金も受け取っているので、収入は十分です。妻の生前は家計管理はすべて妻任せにしていたので、どういう状況が正しい家計管理なのかはわかりませんが、収入はある程度ありますし、生活も男2人。お金が足りないということはないだろうと思っていたのです。ですが、貯蓄は減っています。これではまずいと思い、「将来に向けたお金は残す」という態勢を整えて、使わないように区分けをしておくことを望んでいます。

今までに見たことがないようなお金を手にすると、金銭感覚が狂い、お金を使うスピードが速くなる人が多いように思っていましたが、Fさんは少し違うようです。大金を手にしても考え方は堅実で、大きな失敗がなければ、将来も安定して暮らしていけるでしょう。

まずは少しずつ貯蓄を食いつぶしているという毎月の収支状況についてうかがっていくことにしました。

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