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阿部寛さん 真面目+愛嬌でコメディー演じ切る仕事人

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NIKKEI STYLE

阿部寛さん主演のドラマ「まだ結婚できない男」(火曜9時フジテレビ系)が好調のようです。前作の「結婚できない男」からの根強いファンを獲得していることもあり、13年後の続編となった今作も注目度は高いようです。

結婚できなくても納得してしまう

主人公の桑野信介という人物は、頭脳明晰(めいせき)で背も高く、ルックスもまずまずで、建築家としても高収入を得ている53歳の男性です。高級マンションで一人暮らしをしており、家事も上手。こうしてプロフィルのみを整理すると、一般的な結婚相手としての好条件を満たしているような気もします。

前作の最終回では、夏川結衣さんが演じる医師・早坂夏美と結ばれそうな雰囲気を漂わせつつ物語は終了しました。

ですが、13年後の今もなぜか独身。多くの視聴者は、「あぁきっと桑野さんの頭でっかちで上から目線のかたくなさに早坂先生も愛想をつかしたのだろうなぁ……」という想像を働かせたようです。 

桑野さんでは無理だよな、と。と同時に、「桑野信介という人物は、阿部寛さんにしか演じられない」という声もネットを中心に多く上がっています。私自身も、もはや阿部さんが桑野信介そのものに見えてしまっています。

ですが、実際の阿部さんは、普通に長身のイケメン男性で桑野信介という人物とは立場や環境が違います。すでにご結婚され、2児のパパの顔も持ち合わせており、トーク番組に出演する時の阿部さんは、明るくて社交的です。そして、俳優としてもシリアスからコメディーまでジャンルを問わず演じ切ってしまうその器用さも知られているところです。不器用な桑野信介とは正反対のキャラクターといっていいのかもしれません。

仕事に恵まれない時期も、つかさんの舞台が転機に

ただ、その器用さというのも、阿部さんなりの蓄積のなかで育まれたものと言えそうです。

阿部さんの芸能界デビューは雑誌『メンズノンノ』のモデルとしてでした。映画デビューは1987年公開の映画『はいからさんが通る』で、いわゆるイケメン俳優として世に知られるようになりました。その後も俳優を主として活動していきますが、ファッションモデル出身という肩書とルックスから、ありきたりな二枚目役ばかりを演じることが多く、次第に役者としての仕事が減っていき、仕事に恵まれずパチンコで生計を立てていた不遇の時期もあったといいます。

その後、1993年、つかこうへい作・演出の舞台『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン』でバイセクシュアルの部長刑事役で主演を果たし、エキセントリックなキャラを爆発させた演技が世間を驚かせ、二枚目俳優からの脱皮を遂げることになります。そして、2000年、仲間由紀恵さんと共演したドラマ『TRICK』で、人気俳優としての地位を確立、06年のTVドラマ『結婚できない男』(フジテレビ系)でコメディーでも個性あふれる演技を披露する稀有(けう)な役者として、多くのファンを獲得するようになります。

一方で、2010年の『新参者』(TBS系)、2015年の『下町ロケット』(TBS系)などのTVドラマでは、シリアスな主人公を演じ切り、重厚な役者としての存在感をも示すようになりました。

今や俳優・阿部寛は、シリアスさとコミカルさを絶妙に併せ持つ、唯一無二の役者といえるのかもしれません。

この点については、2016年に公開された映画『疾風ロンド』でメガホンをとった吉田照幸監督が次のように明かしています。

「真面目にやるほど面白いって方が、コメディーで一番うれしい。(阿部さんは)ドラマとコメディーが融合できる役者さんだなと見ていて思いました。『やりすぎかな?』って相談されて、やりすぎと思っていても『大丈夫です』と答えていた傾向があります。あとから見ると本心から出た動きなんで、やっぱりつないでみると生きているんですよ。本当に魅力的でした」と会見のなかで絶賛していました。

ビジネスパーソンにも必要な資質

シリアスさとは、言い換えれば、真摯さや真面目という表現になるのかもしれません。一方で、コミカルさとは、愛嬌(あいきょう)という表現に言い換えることができるように思います。真面目さと愛嬌。考えてみれば、この2つを兼ね備えている人は、男女を問わずとても魅力的です。

それは仕事人としても同じことが言えるのでしょう。業務をクールに全うするためには、自身の担務をしっかりとこなし、信頼を得ていることが基本となってきます。ただ、単に真面目さばかりが目立つようでは、部下や後輩がついていきたくなるような人間的な魅力には欠けてしまうのかもしれません。そこには、時に周りがクスッとしてしまうような愛嬌が必要になってきます。恋愛の世界ではそれをギャップと表現しますが、ビジネスの場面においては、真面目さと愛嬌の融合と言った方がしっくりくるのかもしれません。

阿部さんの役者としての仕事ぶりを鑑みるに、俳優としてこの「真面目さと愛嬌」を融合させつつ、その割合を役柄によってうまくコントロールして演じ分けているように感じます。

役者という職業に限らず、真面目さと愛嬌の割合を、業務内容やTPOに合わせて押し引きできるかどうか、そのスキルは仕事を円滑に進めていく上で重要な位置を占めています。それは個性やキャラ設定ということとは別に、自身のなかで使い分けることのできる武器なのだと思います。その武器を業務内容やTPOに合わせてうまく活用できるのかどうか……。そこがカギとなってくるのかもしれません。

今後の映画やドラマを通して、阿部さんの真面目さと愛嬌の使い分け、武器の活用法を確認しながら、自身の仕事への取り組み方にも応用していきたいものです。

鈴木ともみ
 経済キャスター、ファイナンシャル・プランナー。日本記者クラブ会員。多様性キャリア研究所副所長。テレビ、ラジオ、各種シンポジウムへの出演のほか、雑誌やWeb(ニュースサイト)にてコラムを連載。主な著書に『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。株式市況番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重TV・ストックボイス)キャスターとしても活動中。

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