年金破綻リスクあるか 「5年前より悪くなっていない」どうなる年金(1)

写真はイメージ=123RF
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マネーハックでは毎年、11月は「年金」をテーマに取り上げています。11月は国の年金広報月間(ねんきん月間)、11月30日は年金の日です。

年金制度に関する今年の大きなトピックスは、5年に1度の財政検証結果(年金制度の将来見通し)が公表されたことです。まずはそこから考えてみましょう。

公的年金の給付水準、5年に1度の試算

国による年金の財政検証結果が8月に公表されました。社会保障審議会年金部会で報告され、その資料は厚生労働省のウェブサイトで公開されています。

財政検証は、国が5年に1度、公的年金についてシミュレーションを実施し、その結果を公表するものです。いわゆる専業主婦世帯(会社員の夫と専業主婦の妻という片働き世帯)をモデル世帯とし、現役男性の平均手取り収入額と公的年金の給付額を比較しています。この比率を所得代替率と呼びます。

公的年金は長期的に収支のバランスが取れるようコントロールする仕組みになっています。そのため、破綻する可能性は現実的には乏しいのですが、こうした試算を通じて5年ごとに確認する仕組みです。

さて、5年に1度発表されるこうした数字については、「どうせ悪くなっているんでしょ?」というイメージをお持ちかもしれません。しかし、実は「悪くなっていなかった」との結果になっています。

この5年間に起きた、いくつかの良い変化

財政検証結果が5年前と比べて悪い数字になっていないどころか、好転の兆しさえ見られるのにはいくつかの理由があります。