年金破綻リスクあるか 「5年前より悪くなっていない」どうなる年金(1)

今回の財政検証結果は、実はちょっと弱気の数字を採用していることでも話題になりました。経済が良くなったら年金制度は安泰というのは当然のことですが、悲観的なシナリオも組み入れているわけです。

いつまで働き、いつから年金をもらうか

悪い見込みデータを使って試算すれば、悪い結果が出るのは当たり前でしょう。経済成長も労働参加もあまり進まない悲観的なシナリオ(ケースVI)で、43年度に所得代替率が50%まで下がるとの予測です。

今回の財政検証結果ですが、マネーハック的には「現実的に年金破綻のリスクはもはやない」という視点をまず持ちたいところです。この十数年で積もりに積もった制度への不信感はあるでしょうが、破綻論者の描いた未来にはなっていないことは認めてもいいと思います。

そして、「個人としてはどういう働き方をするといいか(それは年金の受け取り方にもつながる)」を考えるヒントにもしてみたいところです。

財政検証は制度全体のシミュレーションですが、そこには個人にとって「何歳まで働くか」「何歳から年金を受け取るのがよさそうか」といった情報も隠されています。来週はそれらについて考えてみたいと思います。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。http://financialwisdom.jp
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