2019/11/6

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しかし、1日の降水量が100ミリ以上および200ミリ以上の日数が過去106年間で有意な増加傾向にある、つまり豪雨の日数が従来以上に増えていると気象庁も発表している中、浸水リスクや土砂災害リスクが高まっていることを意識しないわけにはいきません。

説明が義務化されていないとはいえ、ハザードマップや土砂災害警戒区域の指定予定がある区域について、きちんと調査して説明してくれる不動産会社も少なくありませんが、法的な義務がないために全く調査しない会社もあります。住まい選びの際はこうしたスタンスの違いを確認する必要もあるでしょうし、自ら国交省のハザードマップポータルサイトを確認することも大切なのです。

さらに、不動産会社や建築会社の選び方、住む場所の選び方、保険の選び方のほか、建築方法だけではないリスクを意識した暮らし方が重要になります。例えば、万一の事態が発生した場合に備え、どんな準備を日ごろからしておくのか、実際に災害が発生したときにどのように行動するのかといったことを家族で話し合っておくことも必須です。近隣や地域の人ともそのような話をしておくことが大切になってくると思います。

豪雨となる日数が増加傾向にある中、住まいの選び方や日々の暮らし方について、そのリスクから目を背けず正面から受け止めなければならない時代になってきているのです。

田中歩
 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインスペクション(住宅診断)付き住宅売買コンサルティング仲介などを提供。2014年11月から個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクションなどのサービスを提供する「さくら事務所」に参画。