2019/11/6

記事

指定に至っていない以上、重要事項説明において明確な説明義務はないので、何も知らずにそうしたリスクのある場所に住んでしまう、あるいはすでに住んでいるということが起こりえます。

筆者の住んでいる千葉県松戸市では、土砂災害警戒区域が3カ所指定されていますが、指定予定の区域がたくさんあります。国土交通省の「重ねるハザードマップ」を見ると、黄色と赤色で塗られた地域は土砂災害警戒区域、破線で囲まれた地域は指定予定の区域となっています。破線に囲まれた地域で住まいを買っても、土砂災害警戒区域に指定されていない以上、説明する義務が不動産会社にはないのです。

国土交通省 重ねるハザードマップより

台風21号による大雨の影響で、千葉県内では複数の土砂崩れが発生しました。その中には土砂災害警戒区域の指定予定だった場所も含まれていたことを考えると、指定を急ぐか、指定予定の区域も説明を義務化する必要があるのではないでしょうか。

リスクと正面から向き合う時代に

残念ながら、ハザードマップや土砂災害警戒区域の指定予定の区域に関する説明の義務化がすぐに実現するとは思えません。そこに資産を持つ人々にとってみれば資産価格が下落してしまう可能性があるという問題を抱えているからです。あるいはそこまで神経質になる必要はないという意見もあるでしょう。