お出かけ前にサッとシワ取り 便利なスチーマー10選
出勤前の慌ただしい時間、サッと使える優れもの。蒸気でシワを取る衣類スチーマーが人気だ。専門家におすすめの製品を選んでもらった。
1位 日立「CSI-RX2」
広範囲むらなく、価格も手ごろ
蒸気の噴出口が十字型になっていて、広範囲にむらなくかけられる。「ボタンを1回押せば蒸気が1分間連続で出る機能も便利」(樋田直子さん)。1分間に出る蒸気は約14グラムと多め。「蒸気がたっぷり出てワイドに広がる。シワも臭いも取りやすく、時間を節約できる」(高橋ゆきさん)。「蒸気の温度は素材に合わせて高温と中温の2段階に変えられる」(戸井田園子さん)
アイロンとしての実用性も高い。「アイロンかスチーマーのどちらか1台持つならこれ」(多賀一晃さん)。平らな「かけ面」が前後左右に動かしやすいひし形で「細かいところにプレスがしやすい」(本間朝子さん)。10分間ボタンを押さないと電源が切れる安全機能もある。大手メーカーでは価格が手ごろなのも魅力だ。
(1)価格の目安(送料・税込み) 約8500円(2)蒸気が出るまでの時間 約30秒(高温時)、給水タンク容量 約70ミリリットル(3)本体重量(電源コード含む) 約690グラム(4)問い合わせ先電話番号 0120.880228(日立グローバルライフソリューションズ)
2位 パナソニック「NI-FS750」
早い立ち上がり、噴射安定
立ち上がりが早く、電源を入れて約24秒でスチームが使える。タンク容量は約100ミリリットルとアイロン兼用型としては大きく、約8分間の連続噴射も可能だ。一時的にスチーム量を3倍にして頑固なシワを取る機能もある。ボタンを押している間は蒸気が出る仕組みで、「シワが素早くふわっと伸びる」(樋田さん)。生乾きやペット臭など7種の臭いを抑制するという。
蒸気をあてるとき「手首を360度、どの方向に動かしても安定したスチームが出る」(毎田祥子さん)。蒸気と一緒に水滴が吹き出しにくいとの指摘もあった。
独自の低重心設計で「多少重いが握りやすくて疲れない」(矢野きくのさん)。一部の専門家からは「価格が高い」との声も。
(1)約1万3000円(2)約24秒、約100ミリリットル(3)約740グラム(4)0120.878691
3位 ティファール「アクセススチーム プラス」
まるで光線銃!? 蒸気たっぷり
フランスのブランドが手がけるスタンド型。アイロン機能はないが、机に直置きできる。蒸気はターボモードで毎分平均20グラムと大容量で「しっかりシワが取れる」(島本美由紀さん)。トリガーを引くと蒸気が噴射され、ロックすれば出続ける。蒸気が毎分14グラム出るデリケートモードもある。タンク容量も多く、連続で約18分使える。タンクは取り外せて給水に便利。電源コードは3メートルと長く広範囲で使える。
SFの光線銃のような見た目は「デザインが面白くて二重丸」(青柳光則さん)、「夫へのプレゼントによさそう」(本間さん)と好評。フックが付属していて、ハンガーをドアに掛けるときに使える。
一方で1.2キロ強の重さについては「女性が長時間使うのはしんどい」(高橋さん)との声が多かった。
(1)約9300円(2)40秒、185ミリリットル(3)1220グラム(4)0570.077772(グループセブジャパン)
4位 プラスマイナスゼロ「±0スタイルスチーマー」
おしゃれなスタンド型
スタンド型では珍しいアイロン機能付きで、白、黄、青がそろう。女性デザイナーらが手がけた外観が「美容家電のよう」(本間さん)。「リビングに置きっ放しでもさまになる」(毎田さん)
電源を入れてから約24秒でスチームが使える。蒸気は1分間で約13グラムと多めで、連続約8分間噴出できる。「電源コードが約3メートルと長め。シワもよく取れる」(神原サリーさん)。
一方で「パワーの切り替えができないのが残念」(戸井田さん)、「水滴が飛びやすいのが気になる」(石井和美さん)との意見もあった。
(1)約1万円(2)24秒、約110ミリリットル(3)約700グラム(4)0570.015380(プラマイゼロ)
5位 ツインバード「SA-4097」
軽量で消臭力も高く
ハンディー型の草分け的ブランド。640グラムと軽い。スチームボタンを押すと約1秒間、蒸気が出る。1回で約0.4グラムと噴出量が多めで「ショットが力強い」(毎田さん)。
スチーマーとして使う際は付属の衣類ブラシか毛ブラシを装着する。蒸気の噴射口を縦方向に長く配置したことで「広範囲にスチームがかけられ、消臭力も高い」(矢野さん)という。アイロンとしても使える。
一方で「水滴が多く、使うのにコツがいる」(石田真一さん)との指摘も目立った。
(1)約5700円(2)非公表、約80ミリリットル(3)640グラム(4)0120.337455(ツインバード工業)
6位 DOMO「DM0008」
自動で蒸気ストップ
ベルギーの著名家電ブランド「DOMO」とライセンス契約したサクセスアジア(東京・台東)が、日本市場に合わせて企画・製造する。価格の割に使いやすいと評価を集めた。
電源を入れると蒸気が出たままになるが、「噴射がよくシワの伸びがいい」(樋田さん)。底の部分にスイッチがあり、床やテーブルに置くと自動で蒸気が止まる。「スイッチを切るのを忘れやすい人も安心」(島本さん)。耐熱ミトンが付属し、つるした衣服のシワを伸ばすときに役立つ。
(1)約5100円(2)30~45秒程度、120ミリリットル(3)約830グラム(4)050・3188・8768(サクセスアジア)
7位 アイリスオーヤマ「KIRS-01」
着脱式の給水タンク
アイロン兼用型でボタンを押している間、蒸気が出る。1回の給水で約5分30秒蒸気が出て、複数の衣類のシワを一気に伸ばせる。「連続スチームで臭いを取りやすい」(石井さん)
兼用型は本体に直接給水するタイプが多いが「給水タンクが着脱式で使いやすい」(戸井田さん)。手の負担が少なくなるよう設計しているほか、「耐熱ミトンが付くなどかゆいところに手が届いている」(島本さん)。
一方で「スチーマーとしてはやや重い」(神原さん)との指摘もあった。
(1)約4900円(2)約35秒、約60ミリリットル(3)約790グラム(4)0120.311564(アイリスオーヤマ)
7位 タグレーベル バイ アマダナ「AT-SA11」
温度調節しやすく
ビックカメラグループのプライベートブランド(PB)製品。ツインバード工業製だが、デザイン家電ブランド「アマダナ」が監修。「デザインがシンプルで温度調節ダイヤルが合わせやすい。ブラシも付いてお買い得」(神原さん)
ハンディータイプで、ボタンを押すと約1秒間、縦に配置した穴から蒸気が出る。「立ち上がりがよく、素早くシワが伸びる」(樋田さん)。一方で「1回のショットが少なく感じる」(石井さん)との声もあった。
(1)約3980円(2)非公表、100ミリリットル(3)640グラム(4)03・5221・1111(ビックカメラ有楽町店)
9位 東芝「ラクーエスTAS-X5」
コードレスで場所を選ばず
10位までで唯一のコードレスタイプ。バッテリー内蔵ではなく、本体にため込んだ熱で蒸気を噴出させる仕組み。コードなしで最長約1分30秒、コードを付けると同約7分10秒のスチームが可能。蒸気温度は2段階ある。「取り回しが楽で、場所を選ばず使える」(高橋さん)などコードレスならではの利点を挙げる声が多い。「アイロンとしてもしっかり使える」(島本さん)
一方で「蒸気の出方など慣れが必要」(毎田さん)、「一時水滴が出ることも」(多賀さん)などの声も。
(1)約1万6300円(2)約1分20秒(高温時)、約65ミリリットル(3)約710グラム(コードレス時)(4)0120.104876(東芝ホームテクノ)
10位 シュアー「SSH-851S」
1000回の噴射可能
電熱機器では歴史のある石崎電機製作所(東京・台東)の独自ブランド。電源スイッチを省くなど機能を割り切り、基本性能にこだわった。約400ミリリットルのタンクを備え、約1000回のショットが可能。
「見た目より軽くて置きやすく、スチームの量も十分」(英国古着店オーナーの石田さん)、「タンクが大きく、使う人のことが分かっている」(スタイリストの青柳さん)など、ファッション系の専門家の評価が高い。一方で家電の専門家からは「水滴が出やすい」(多賀さん)などの意見もあった。
(1)約5100円(2)約40秒、約400ミリリットル(3)約700グラム(4)03・5687・7031(石崎電機製作所)
一人暮らしならアイロン兼用型
衣類スチーマーはアイロンより手軽に衣類のシワと臭いが取れる家電製品として普及してきた。国内ではアイロン兼用型が主流で「一人暮らしやアイロンを持っていない人におすすめ」(神原サリーさん)。
蒸気が連続して出るタイプとボタンを押したときだけ勢いよく出る「ショットタイプ」があり、「衣類1~2枚なら1回の蒸気量が多いショットタイプが便利」(神原さん)。連続・ショットを問わず、たくさんの服にスチームをかけるなら「比較的タンクが大きなスタンド型がおすすめ」(石井和美さん)という。
朝の忙しい時間帯に使うなら立ち上がり時間が早いもの、たくさんの服に使いたいならタンク量の多いものなど、使い方に応じて選びたい。電源スイッチがなく、コンセントを入れたら熱を持ち続ける機種もあるので安全には要注意だ。
スチーマーは服を少し引っ張りながら使うのが効果的。「衣類の端までかけたいときは耐熱性のあるミトンがあると便利」(多賀一晃さん)だ。
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[NIKKEIプラス1 2019年11月2日付]
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