双方の味を生かし新しい味を作るのがコラボ
――これからの時期のアウターで注目しているのは。
清田「ワークウエアや軍隊用のアイテムの形を生かしたものが多いですね。こちらは軍ものに着想してつくった中綿コートです」
石津「(はおってみる)買いたくなったな。ばーっと広がったこれまでのダウンとはひと味違うからほしくなりますよね」
――トレーナーも象徴的な商品ですね。
清田「HRMのロゴが入っているバックプリントのパーカーなどは定番です。スエットをトレーナーと呼ぶようになったのはVANが最初ですよね」
石津「そう、親父(石津謙介さん)が勝手にトレーナーと呼び名を付けたの。スエットシャツ=汗のシャツなんて言えないじゃない。親父はボクシング観戦が好きで、試合のときに選手のトレーナーがみなグレーのスエットの上下を着ていたことから思いついたんです」
――国内外のブランドとのコラボ商品も人気です。広島のスニーカーブランド、スピングルムーヴとはオリジナルスニーカーを開発しています。
石津「コラボ商品というのは、双方のお客が交じり合うところに意味があります。双方の味つけを生かして、新しい味を作る。ランチは本当に多くのブランドからコラボ要請がきていますよね」
清田「忘れてはいけないのが紺ブレです。ボスの教えはアイビーがベースとなりますから、ジャケットスタイルでは白いボタンダウンシャツにニットタイ、というのがスタンダードなスタイル。この紺ブレは定番。Jプレスとコラボした人気商品なんですよ」
年を重ねても着られるものを
――オリジナル品を企画する社内デザイナーは何人くらいいるのですか。
清田「商品企画には核となるベテランスタッフがいますが、最終ジャッジをするのはボス。OKが出たモノだけが店頭に並びます。オリジナル以外はバイヤーが買い付けたモノで、今ならビッグシルエットといったような、時代に合った商品をそろえています」