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人生100年時代の到来や働き方の多様化を背景に、大転職時代の足音が聞こえてきた――。転職を軸とするキャリア形成は今や、ビジネスパーソンの一般的な選択肢になったものの「マイベスト」な企業を見つけ、成功と言える転職をなしとげるのは至難の業だ。転職経験12回の「達人」ともいえる経済評論家、山崎元さん(61)に、企業選びのコツや普段から必要な心がけについて話を聞いた。

山崎元氏 経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表 1958年北海道生まれ。81年東大経卒。三菱商事に就職した後、野村投信、住友信託、メリルリンチ証券など、12回の転職を経て現職。資産運用、経済分析などを中心に評論活動。著書に「難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えて下さい!」(文響社)など。

山崎元氏 経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表 1958年北海道生まれ。81年東大経卒。三菱商事に就職した後、野村投信、住友信託、メリルリンチ証券など、12回の転職を経て現職。資産運用、経済分析などを中心に評論活動。著書に「難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えて下さい!」(文響社)など。

――どのような基準で転職先を選んだのですか。

「仕事の内容、一緒に働く人のクオリティー、会社の良しあし、の3つです。仕事の内容が大切なのは、私が転職において最重要視する『自身の人材価値への影響』に直結するため。転職先で働くことで人材価値がどう変化するか、事前に見極める必要があります。例えば、ファンドマネジャーから生命保険の営業職という転職はキャリアの連続性に欠けるため、人材価値を落としやすいといえます」

「転職先で何の仕事をするか、が非常に重要です。仕事の連続性があり、かつ、その能力が落ちなければ、例えその会社が合わなくても自分の価値をあまり損なうことなく再び転職することも可能です。詳細な業務内容を詰めずに転職を決める人が多いですが、これは典型的な失敗例。入社後に『思っていた仕事と違った』というのでは、人材価値は高められません」

新天地選びのカギは「人材価値」向上への効果

「一緒に働く人のクオリティーが大事なのは、優秀な人と競争しながら仕事を覚えることで人材価値が上がるからです。新卒学生に就職先選びのアドバイスを求められるたびに『優秀な人が多くて忙しい会社』を薦めてきましたが、転職でも同じ。量を伴わずして質の向上はありません。何事も場数をこなす必要があり、質の良い仕事をする人間は必然的に多忙になる、というのが私の持論です。昨今、働き方改革とよくいわれますが、ワークライフバランスを過度に重視して転職先を選ぶ人間の伸びしろは少ないと思わざるをえません」

――「会社の良しあし」をどのように見極めますか。

「まずは売上高、利益が安定的に伸びている企業をお薦めします。業績が継続的に拡大していれば、雇用が保障されるだけでなく給料アップも期待できます。何より、会社の雰囲気が明るいであろうことも大きいです。一方、利益が不安定な会社はリストラや倒産のリスクも高いです」

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