東京モーターショー 世界初公開の二輪車がズラリ

コンセプトモデルの「CT125」が目を引くホンダ

コンセプトモデルの「CT125」

ホンダブースでもっとも目をひいた二輪車が、コンセプトモデルの「CT125」だ。かつてスーパーカブシリーズには不整地走行を意識した「CT110」というバリエーションが存在していたが、CT125のスタイリングはそれとそっくり。現行モデルのスーパーカブ C125のコンポーネントを用いたCT110レプリカともいうべきモデルである。

CT110はもともと北米やオーストラリアなどへの輸出用に開発されたもので、1981年には国内でも販売が行われた。当時はとくに注目されることもなく数年で販売を終えたが、いまもマニアの間では根強い人気があり、中古市場では高値で取引されている。

CT125はモチーフとなったCT110と同様にアップマフラーを採用
スチール製のフェンダーやエンジンガードも装備するなど、ハードな用途を想定した仕様となっている

現在のホンダのラインアップにはクロスカブ50/110というアウトドア仕様のスーパーカブが存在するが、CT125はアップマフラーやブロックタイヤを採用し、ほこりや水が入りにくいようエアの吸入口を高い位置に設けるなど、もっとハードな用途を想定したものになっている。

担当者によれば、18年に発売したクロスカブが予想以上に幅広いユーザーから支持を得たことを受け、スーパーカブシリーズにおける次の提案として製作したとのこと。非常に魅力的なモデルなので、ぜひ市販化を期待したいところだが、やはり価格が気になる。ベースとなったスーパーカブ C125の価格は約40万円。この仕様をそのまま市販化するなら価格はさらに高くなることだろう。現行モンキーもそうだが、せっかく「遊び心」のあるモデルでも車体価格が40万円を超えるとあっては手が出しにくい。何とかならないものだろうか。

ヤマハは「ころばないバイク」のミドルクラス

ヤマハが初公開した「トリシティ300」

ヤマハは「トリシティ300」を世界初公開。同社が「ころばないバイク」のキャッチフレーズとともにバリエーションを拡大しているLMWテクノロジーを採用するミドルクラスの三輪スクーターだ。LMWとは、前二輪をスキーのパラレルのように動かしてバンクさせることで、二輪車の軽快さと四輪車の安定感を併せ持ったコーナリングが可能になるヤマハ独自のシステム。11月開催のミラノショーで正式発表が行われるとのことで詳細は明らかにされなかったが、LMW機構は専用設計のものが採用されるという。各部を見る限り市販化は目前といった感じだ。

LMWは事故ゼロを目指して自動運転化へとまい進する次世代の交通社会で、バイクが生き残るための明快かつ現実的な解答のひとつだと思うが、残念ながら日本ではそれほど普及が進んでいない。トリシティ300はLMW採用車では初となるミドルクラス。市場でどう受け入れられるか注目したい。

スズキは250ccロードスポーツのジクサーを展示

新設計の油冷単気筒エンジンを搭載した250ccロードスポーツモデル「ジクサー SF 250」

スズキは新設計の油冷単気筒エンジンを搭載した250ccロードスポーツモデル「ジクサー SF 250」と「ジクサー250」を参考出品。プレスカンファレンスでは国内販売を行う予定と発表された。

油冷方式はオイルの循環通路を工夫することでエンジンの冷却を行うスズキお得意の技術。水冷方式に比べ、軽量かつコンパクトであることから過去にはモータースポーツでも大活躍した。

ただし、このジクサーに搭載された油冷エンジンはパフォーマンスというより、耐久性や燃費、コストといった全体のバランスを追及して開発されたもの。エントリーユーザーに向けた親しみやすいモデルとして販売が行われるだろう。どこかずんぐりとしたジクサー SF 250のスタイルはなかなか個性的だ。

次ページからは注目の展示を写真で紹介する。

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