東京モーターショー 世界初公開の二輪車がズラリ

10月24日から11月4日にかけて、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「第46回東京モーターショー2019」が開催中だ。主要な輸入車ブランドの多くが出展を見送ったことで、改めてその存在意義を問われることになった今回のショーだが、こと二輪車に関しては、ワールドプレミア(世界初公開)のモデルも複数台出品されるなど、見どころが多い。市販予定車からコンセプトモデルまで、注目を集めた二輪車をピックアップして紹介しよう。

「Ninja ZX-25R」が注目のカワサキ

新開発の並列4気筒DOHCエンジンを搭載した「Ninja ZX-25R」

二輪車のみの展示にもかかわらず、国内外の多くのメディアが詰め掛けたカワサキブース。その大きな理由がワールドプレミアとして出展されたこちらの「Ninja ZX-25R」。新開発された並列4気筒DOHCエンジンを搭載する250ccのロードスポーツモデルである。

現在、250ccクラスは2気筒および単気筒エンジンが主流のため、大きな注目を集めた。あくまで一般論だが、エンジンを多気筒化すると回転がスムーズになり、高回転・高出力化しやすくなる。一方で、部品点数が多くなるため単気筒や2気筒に比べて重量や製造コストがかさむなどのデメリットが生じる。また、250ccのような小排気量エンジンを多気筒化すると、中低速域のトルクも不足しやすい。

簡単にいえば、4気筒はレースやサーキット走行においてその真価を発揮できるエンジンといえる。バイクが売れに売れ、レースシーンが市販車のラインアップにも大きな影響を及ぼしていた80年代から90年代にかけてはよく見られたエンジン形式である。

現在の日本市場において、250ccクラスのバイクは若者を中心とするエントリーユーザーに特化した商品となっている。したがって車体価格が高価にならざる得ない4気筒エンジンを搭載した新型車はしばらく登場していない。Ninja ZX-25Rは250ccがハイエンドクラスとして認識されているASEAN地域の市場を見据えた商品企画と思われる。

Ninja ZX-25Rはエンジン以外の部分もクラスを超えた装備をもつ。高張力鋼板(ハイテン)を採用した完全新設計の軽量フレームにハイパフォーマンスなサスペンション、ブレーキのほか、トラクションコントロールやクイックシフター(クラッチ操作をせずにギアチェンジできる機構)といった電子デバイスもおごられる。現在、250ccクラスでもっとも豪華な装備をもつホンダ CBR250RRは2気筒エンジンでありながら約80万円という値段をつけている(日本生産)。市販化が濃厚といわれるNinja ZX-25Rだが、生産をNinja 250などと同様にタイの工場で行ったとしても、かなり高価になるだろう。

ワールドプレミアとして公開された「Z H2」

こちらもワールドプレミアとして公開された「Z H2」。リッターあたり200psを優に超える、途方もないパワーを発揮する998cc水冷並列4気筒過給機付きエンジンを市街地でも扱いやすい特性にセッティングした。

同型のエンジンを搭載するNinja H2のようなカウル(風防)は装備せず、スーパーチャージャー(過給機)の爆発的な加速力をストリートで堪能できるモデルである。3次元的な迫力ある造形はカワサキZシリーズ共通のコンセプトである「Sugomi」デザインに準じたもの。参考出品車だが、市販化の可能性は高い。

12月1日からシリーズに追加予定の「W800」

直立シリンダーの2気筒エンジンを搭載するクラシックモデルとして、2018年に登場したW800ストリート/カフェ。モーターショーでは12月1日から同シリーズに追加予定の「W800」が展示された。フロントのホイールサイズを18インチから19インチに拡大することで、往年のビッグバイク的な、ゆったりとしたハンドリングが与えられたバリエーションモデルである。ブースにはW800のルーツ、1966年登場の「650-W1」も一緒に展示され、その系譜を大いにアピールしていた。

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