Men's Fashion

トッズ/ベルルッテイ 足元から立ち上る優雅な色気

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2019本格靴の研究(3)

2019.11.25

MEN'S EX

“足元の贅”を体現するラグジュアリーシューズブランドは、靴専業の名門とはまた違う意味での「本格」を追求する存在だ。“ラグジュアリーな靴”とは優れた品質に加えて、背景に優雅なライフスタイルが見える靴を指す。その代表格が、トッズとベルルッティの二傑だ。




まずトッズといえば、その世界観を象徴するのが「ゴンミーニ」。いまやバリエーションは多彩を極め、パーティにも合いそうなエナメルからアスレジャーなネオプレンコンビまで、紳士の暮らしの全方位に沿ったラインナップを誇る。

いっぽうベルルッティは、クリス・ヴァン・アッシュの参画により持ち前の芸術性にさらなる磨きをかけている。洗練された粋人の華やかな暮らしが目に浮かぶようなコレクションは、いっそう魅力的な足元を演出してくれるだろう。

美しい靴とともに送る、美しい日々。これぞ紳士の理想像だ。

■TOD’S

象徴作は「ゴンミーニ」 圧巻の多様性

素材&デザイン違いで目移りするほど多彩なラインナップ。ソールも全面ラバーのものとペブル(ゴム突起)のみの2種類あり。

(1)5万9000円、(2)、(9)各7万6000円、(3)、(8)各6万4000円、(4)、(6)各6万3000円、(5)、(10)各6万9000円、(7)7万3000円(以上トッズ・ジャパン)

■BERLUTI

ブランドの持ち味生かし、刺激的に進化したホールカット

傑作「アレッサンドロ」を彷彿させるホールカットだが、厚みのあるラバーソールを装着し、外ハトメでスポーティ感をミックスした「スパダ」。玄妙なパティーヌやスクリット柄をはじめとするブランドの持ち味はそのままに、刺激的なツイストを加えて表情を一新させている。 22万7000円(ベルルッティ・インフォメーション・デスク)

ローファーに新顔 ライトかシャープか選ぶ楽しみ

ホールカットと並ぶアイコン、ローファーにも新顔が。 上:しなやかなカンガルーレザーを用い、ライニングを省いて究極の柔らかさを叶えた「ロレンツォ」。16万2000円、下:大胆にエッジを利かせ、未来的なフォルムにデザインした「アンディ エッジ」。28万1000円(以上ベルルッティ・インフォメーション・デスク)

「アレッサンドロ」も微妙にアップデート

不変の定番に見えて、実はクリス・ヴァン・アッシュによって微差を更新。ソールをわずかに厚くし、靴紐も若干太くしている。このようなステップ・バイ・ステップの進化を忘れないところも、ベルルッティが常に輝き続ける理由なのだ。 26万6000円(ベルルッティ・インフォメーション・デスク)