地味でも着実 高配当株投資を見直そう(窪田真之)楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

投資先の魅力はインフレ次第

今では信じられないことかもしれませんが、当時はまだインフレ期待が高く、5%程度の利回りでは十分にインフレをカバーすることができないと考えられていました。インフレに弱い債券投資より、インフレに強い、不動産投資や株式投資に優位性を感じる人が多かったのです。

後に振り返ると、実はそこは日本がデフレ社会に突入する入り口でした。値上がり益を狙って値動きを追うよりも、じっくり長期国債で利回りを享受する投資をすべきだったのです。

それでは、これからの10年はどうでしょう。長期国債の利回りがあまりにも低くなってしまったため、国債に投資する価値はほとんどありません。そこで注目すべきなのが、日本株の利回りの高さです。配当利回りから日本株を見直していい時代に入ってきたと思います。

配当利回り4~6%の大型株を選ぶ

狙い目なのは大型株で予想配当利回り4%以上のものです。株の配当利回りは、確定利回りではありません。業績が悪化して減配すれば利回りは低下します。株価が下がる可能性もあります。銘柄選択にあたっては、単に予想配当利回りが高い銘柄を選ぶのではなく、長期的に保有して減配になりにくい銘柄を選ぶことが大切です。以下に減配リスクの低い銘柄を選ぶための4条件を挙げます。

【減配リスクの小さい高配当利回り株の4条件】
(1)規模:売上高や時価総額が大きい
(2)業種:不況に強いディフェンシブ業種に属する
(3)財務:借金が少ない
(4)収益力:経常利益率が高い

4条件すべてを満たす必要はありません。すべてを満たす配当利回りが高い銘柄は実際、ほとんどありません。

4条件中、少なくともどれか1つは満たしているものを選んでください。4条件は重要性の高い順に並べました。高配当株投資で最も重要なのは、売上高や時価総額が大きいという条件です。これに加えディフェンシブ条件も満たせば、なおよいでしょう。不況の影響をうけにくいディフェンシブの代表業種は情報通信・電鉄・医薬品・食品・サービス・日用品・小売業などです。

窪田版「高配当株ファンド」の顔ぶれは…

私がもし「日本の高配当株ファンド」を運用するファンドマネジャーだったら投資してみたい5銘柄を挙げてみましょう。

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