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そばとフレンチのコラボ料理が楽しめる 東京・恵比寿

2019/11/4
「レザンファン ギャテ」のシェフが「夕星」のためだけに考案したテリーヌ
「レザンファン ギャテ」のシェフが「夕星」のためだけに考案したテリーヌ

石臼でていねいに挽(ひ)いた江戸切りそばと酒肴(しゅこう)とともに、フレンチの匠(たくみ)が考案したテリーヌが堪能できるという珍しいそば店が話題になっている。店の名は「夕星(ゆうづつ)」で、2019年6月に東京・恵比寿にオープンした。月島の手打ち十割そばの名店「玄粋庵KITSUNE」(現在は閉店)の店主であった高橋信秀さんが料理長を務め、そのスピリットを継承している。

Summary
1.代官山・恵比寿エリアで人気。江戸切りそばとフレンチを融合
2.フレンチ「レザンファン ギャテ」が考案したオリジナルテリーヌを楽しめる
3.粉からこだわったそばは挽き方の違いで2種類を食べ比べられる

「夕星」では、アラカルトとコースどちらも楽しめるが、自慢のそばを食べ比べできるディナーコースが特にお薦め。

コースは「『今宵(こよい)ノ酒ト蕎麦(そば)ヲ愉(たの)シム』コース」、「『夕星』蕎麦打ち 高橋と『レザンファン ギャテ』松沢シェフのコラボコース」の2種類。

「レザンファン ギャテ」とは、「ミシュランガイド東京2019」で一つ星掲載、12年連続で星を獲得している代官山のフランス料理店だ。

夕星はレザンファン ギャテの系列店で、その強みを生かして実現したのが、同店のスペシャリテでもあるテリーヌとそばのコラボレーション。そばや日本酒に合う食材を使って、レザンファン ギャテのシェフである松沢直紀さんが、夕星のためだけに考案した唯一無二のテリーヌなのだ。

コラボコース1品目の「冷たい前菜」は季節の食材の盛り合わせ

コラボコース1品目に登場するのは、季節の食材を楽しめる「冷たい前菜」。

キノコの煮浸(にびた)し、レンコンの梅肉和(あ)え、冬瓜(トウガン)の海老餡(あん)かけ、鴨(かも)ロースの冷製 柚子胡椒(ユズコショウ)添えがお皿を彩り、真ん中にそば豆腐が鎮座する。

豆乳とそば粉に、素材本来の甘みを引き出すための塩を少々加えて固めたそば豆腐はもっちりとした食感が特徴。そばの風味が香ばしく、ツンと抜けるワサビの辛みがアクセント。

鴨ロースはじっくりと時間をかけて蒸した後、そばのかえし(しょうゆ、みりん、砂糖で作った、つゆのもととなるもの)に2日間漬け込んで完成させる。身がしまったカモにはしっかりとうま味がしみ込み、これだけでもお酒が進むが、ユズコショウのスパイシーさを加えるとさらに深い味わいになる。

キノコの煮浸しにはトリュフオイルを数滴プラス。シイタケやエノキなどを口に含むと、トリュフの香りが鼻腔(びこう)をくすぐる様はなんとも愉快。トリュフオイルが加わったことで、不思議とうま味もぐんと増したように感じられる。

旬のレンコンのシャキシャキした歯ごたえ、トウガンのしっとりした食感は、寒い季節の訪れを味覚でも感じさせてくれる。ほどよく食感が残る程度に火を残してから梅肉とあえたレンコンと、時間をかけてゆっくりと煮込んだトウガンは、手間ひまかけてていねいに作られたことがよくわかる優しい味わい。

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