2度進化する国産サプライズトイ 世界的ヒット狙う
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、タカラトミーのサプライズトイ「Rizmo(リズモ)」だ。
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●実勢価格/7780円(税込み)
●サイズ/幅150×高さ190×奥行き110mm
●対象年齢/6歳以上
●使用電池/単3形アルカリ電池4本
●発売日/2019年9月14日
サプライズトイで相次ぐヒットを生んだタカラトミーが、新たに「Rizmo」を世界同時発売した。
市場の本格立ち上げから間もないが、すでに85億円規模の一大ジャンルに成長したサプライズトイ。タカラトミ-が、16年10月に発売した「うまれて!ウーモ」が火付け役となり、その後も同社は年間で国内シリーズ累計出荷330万体を超える「L.O.L. サプライズ!」など送り出した。新たに世界同時発売するのがリズモだ。
リズモ最大の特徴は「進化」。最初は楕円状のフサフサな物体。遊んでいくとまず突起のような毛が生え、さらに遊ぶと起き上がって顔や手足が登場する。形態が2度変わる仕組みで、声をかけることで「応援」して進化させる。
本体を揺らして音を奏でたり、声を聞かせて物まねさせたりして遊べて、進化後は遊びのレパートリーが増える。カラーは3色で、それぞれサウンドなどが異なる2タイプを用意。進化するまで、どちらのタイプか分からない。
ウーモやL.O.L.は、海外の人気玩具をタカラトミーが「輸入」してヒットさせた商品で、実はサプライズトイブームは海外発といえる。オリジナルの玩具を国内外でヒットさせるべく、同社は18年、世界的なヒットを狙う商品を企画・開発する専門部署を立ち上げ。リズモはその第1弾商品になる。30以上の国と地域で順次発売し、販売目標は全世界で年間100万個。輸入に続き「輸出」でも成功できるか、玩具業界にとっても注目の商品だ。
「ガラパゴス市場」と言われていた日本の玩具業界が、近年は変化。リズモのような見た目も従来は「かわいくない」と一蹴されていただろうが、今の子供には全く抵抗がない。日本で手堅くヒットし、海外市場に食い込みたい。
[日経トレンディ2019年11月号の記事を再構成]
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