つまり、10月の消費増税でみなさんの負担が増えたとしても、年度始まりが4月の企業であれば、来年4月まで賃上げはないでしょう。それまで収入アップを待つ必要があります。あと6カ月間はしっかりと家計をコントロールしていきましょう。
前々回の「5%ポイント還元を逃すな まず書店と居酒屋チェック」と前回の「チェーン店の2%還元も逃さない 割高な価格には注意」の2回にわたって取り上げた、キャッシュレス決済のポイント還元事業などはできるだけ活用したい仕組みです。
また、消費税率と賃上げは基本的に連動しないので、来年春に2%相当の賃上げが確定したわけではありません。今後、企業業績の冷え込みなどがあれば賃上げが見送られることも十分あり得ます。この場合、家計的にはさらに1年をしのがなければいけません。
十分に給料が増えるまでは、家計に油断は禁物です。
10~20年に1度は消費税が上がるとしたら
そして、消費税10%は終着駅ではない、ということもマネーハック的には考えておきたいところです。過去、消費税導入から引き上げの沿革をたどってみると、以下のようになります。
1997年4月 5%へ引き上げ
2014年4月 8%へ引き上げ
2019年10月 10%へ引き上げ
8%から10%についてはセットであった(当初は15年10月に10%へ引き上げ予定であった)ことを踏まえ、ざっくりいうと10~20年に1度は消費増税になっていると分かります。
ということは、今からそれくらいたつと「次の消費増税」があり得るわけです。今からそれを織り込んでおくことは何らおかしくありません。
しかも、人生100年時代を考えれば、ほとんどの人はあと1度は消費税率の引き上げがあっても不思議はありません。30~40歳代の読者であれば「現役時代にもう1度」「年金生活にもう1度」、つまり2回の引き上げがあると考えるくらいが適当でしょう。
仮に、税率引き上げ幅が5%で2回アップすれば、20%の大台に到達します。3%で2回でも16%ですから、相当大きな負担増になります。
目の前の家計管理はもちろんですが、将来に向けたマネープラン、特に老後資産形成において、この可能性を織り込んでいるでしょうか。