消費税10%いずれ上がる 老後2000万円では不足も消費税10%ライフ(4)

2019/10/28
写真はイメージ=123RF
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消費税率が10%に引き上げられ、今月のマネーハックは「消費税10%ライフ」をテーマに取り上げています。今週考えてみたいのは「消費税10%の次」です。

10%に引き上げられたばかりで気が早いと思うかもしれません。しかしマネープランにおいては、そうした未来の引き上げも意識しておくことが必要です。

消費税10%ライフ、これからずっと続く

消費税導入の可否、あるいは税率引き上げのタイミングの可否については、議論があります。ただ、消費税率が10%の時代がスタートし当面はこれが継続することを、個人でマネープランを検討する際には覚悟しておくしかありません。

8%と10%は感覚的にはあまり違いがないように思えるかもしれません。しかし、軽減税率の対象である食品などや、消費税の課税対象外である家賃などを除けば、基本的に約2%値上げされたと考えられるわけですから大きな違いです。

モノの値段が上がり始めている時期で、端数を切り上げるような価格改定もあります。10円ないし100円値上げされたすべてが消費増税分でなく2%を超える負担増になっていれば、まさに値上げです。

また、ステルス値上げとも呼ばれる「お値段据え置き、内容控えめ(減らす)」という実質的な値上げも気になります。

消費税10%ライフは、「モノの値段に敏感になる」ことを基本にスタートしましょう。

来春の賃上げがあるか、まずはそこまで

物価上昇率と賃金上昇率はおおむね連動し、賃金上昇率が少し上回るのが経済の教科書的解釈ですが、上昇のタイミングは一致するわけではありません。

賃上げは基本的に遅れてやってきます。企業の業績がしっかり確立し、年に1度の賃上げ交渉を踏まえて賃上げが成立するからです。

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10~20年に1度は消費税が上がるとしたら