消費税10%いずれ上がる 老後2000万円では不足も消費税10%ライフ(4)

「老後2000万円」の上方修正も視野に

未来の消費税率の引き上げは「老後2000万円」問題にも影響します。これからの消費増税に見合うだけの年金の増額は期待しにくいため、それに今から備えていくことが必要だからです。

もし消費税率20%の時代になれば、「老後2000万円」が「老後2200万円」になりうるわけです。仮に「月5万円不足×30年」を視野に2000万円を準備していても、老後の後半に税率が20%になるとすれば、必要な額はアップしてしまいます。前半15年は月5.0万円、後半15年は月5.5万円としておおまかに計算すると、老後の必要額は増税分で90万円ほど増えることになります。

「老後2000万円」の試算は現在価値で行われていますから、インフレも考慮し目標額の上方修正が必要です。ただ、「インフレ率=預金金利」と両者がおおむね連動すればカバーできなくもありません。

しかし、社会保険料の自己負担額増、所得税・住民税や消費税の増税などが実施されれば高齢者の懐は一気に悪化します。

30年後のことも考える俯瞰(ふかん)的視点がマネープランでは重要です。目の前の10%の税率に慣れてきたら、ぜひ老後を見据えて資産形成のペースを少しアップしたいものです。

将来の負担増も織り込んだマネープランまで実現できれば、究極的な「消費税10%ライフ」の完成といえるでしょう。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。http://financialwisdom.jp
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