AIと私は付き合える? ビリギャルが第一人者に聞く人工知能(AI) (前編)

――何が本当のことなのか、何を信用すべきなのか、わからなくなってしまいますね。最近は私も口コミとか見ると「本当かな……。これ企業が自分で書いてないかな……」みたいに疑っちゃうもん。

「情報リテラシーが本当に大切になってきますよね。どの情報源がいちばん信用できるかをちゃんと見きわめられる力は、極端にいうとAI時代に最も重要な能力になるかもしれません」

――私はコミュニケーション力は割と高いほうだと自分では思っていて、人を見る目もそれなりにあると思っているんだけど、今の高校生くらいの子を見ているとすごく心配です。

SNSの中の限られた言葉の範囲でコミュニケーションは取れちゃうし、合コンもしないし、スマホがあればいくらでも暇つぶしができちゃうし。明らかに人と話す時間が減っている。あのままで人を見る目や大切なことを判断する力って養えるんだろうか、って。

「僕は今あるベンチャー企業の顧問をしてるのですけれど、なんと、おつきあいの仕方を教える会社なの」

――男女の?もうそこからニーズがあるんだなあ……。

「そう。ただ男女をマッチングさせるだけのサイトはたくさんあるけれど、この企業はマッチングしたあとの男女のやりとりをAIが見ていて、デートに誘うタイミングとか、メールの文面とかをAIが教えてくれるんです」

――AIが教えてくれるんだ!(笑)。そうすると、そのうちAIに恋するみたいなことも起きるかも。米国の映画「her/世界でひとつの彼女」(2013年)もそういう話でしたよね。

「ありえますね。AIの応対が自然になってくると、好きになっちゃうというのはあり得る。中国にはAIとおしゃべりする対話チャットがあるんです。相手はAIだから、それまでの対話の内容はすべて覚えていてくれるし、誕生日は忘れないし、落ち込んでいると優しい言葉をかけてくれる」

――それは……、人間の男性より優れている可能性がありますね(笑)。

「もっと過激な話だと、セックスロボットもあるんです。米国ではもう開発されています。人間を相手にするより良いと思う人が増えたら少子化が進んでしまいますが、ロボットを介して受精させられれば少子化にもならないですよね。じゃあ、誰が育てるのかという問題もでてくるけれど、お手伝いのロボットがたすけてくれるかもしれない。性の話は日本では話題になりづらいのですが、人間の根源的な欲求ですから、産業としては非常に大きいのです」

――AIはたぶんこれからよりいっそう、私たちの社会、日常に当たり前にあるものになっていきますよね。その社会を生きる子どもたちのために、教育現場は考え方を一新させて子どもたちを育てるようにしていかないと、かなりまずいんじゃないかと思うんです。

「教育はAIの登場で変わりますね。漢字、英単語、九九など、従来の勉強の多くの時間は覚えることに費やされてきたけれど、記憶と取り出しという作業はAIの方が断然得意でしょ。でも、だからといって全く覚えなくていいわけでもない。頭の中に知識がないと考えられないですから。難しいのは、考える力を養う上で知識がどれくらいあればいいのか、まだ誰も正確にわからないということなんです」

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