転職先で人間関係どう築く ランチと飲み会で情報収集エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子

相手の興味には、はぐらかさずに答える

会話をするときは、相手の「ニーズ」にこたえることも意識してみてください。相手にも、あなたについて気になっていること、聞きたいことがあるはずです。例えば、「なぜ前の会社を辞めたの?」などは興味を持たれている可能性大です。

こうした質問をされたとき、「いやぁ、いろいろあって」などとあいまいにしてはぐらかすと、「心を開いてくれない、距離を置きたいのかな」「何かあったのかな?」という印象が残り、コミュニケーションが閉じてしまうこともあります。よほど都合の悪いことでないかぎり、ある程度は本音を話したほうがいいと思います。それは「あなたを信用していますよ」というメッセージにもなるでしょう。

ただし、注意すべきなのは、前の会社の批判や不満を「ネタ」のように話さないこと。特に守秘義務があるような裏話や悪口はNGです。その場では相手も面白がって聞くかもしれませんが、冷静になったときに「あんなことまでペラペラしゃべってしまうのはどうよ」なんて不信感を抱かれるおそれもあります。

また、前職での経験を聞かれても、「自慢話」と受け取られるような話は控えたほうがよさそうです。自慢話はどうしても鼻についてしまうので、最初は謙虚な姿勢に徹しましょう。

些細なことでもいいので、「この会社(部署)、こういうところがいいな」と感じたことがあれば、同僚と話をしているときにぜひ伝えてください。相手にしてみれば、自分が働いてきた場所を、新しく入った人からほめられれば、やはりうれしいものです。「この人とならうまくやっていけそう」と、印象アップにもつながります。

相手がその会社でしか働いたことがなく、他社を知らない場合は、比較ができないため、意外と自社に対して客観的になれずにいるものです。だから、自社の良さを当たり前ととらえていて、魅力に気付いていないことも多いはずです。外部の視点からそれを伝えてあげてください。

例えば、私がリクルートに在籍していた当時、中途入社したばかりの人からは「本当に上下関係がなく、フラットなんですね」「皆さん、楽しそうに仕事していますよね」「部署を超えての交流が盛んなんですね」「ナレッジを自分1人で抱え込まず、皆で共有しているんですね」などの声を聞きました。私は新卒でリクルートグループに入社したので、それが当たり前の感覚でしたが、他社にいた人の目にはそんな風に映っているんだなぁ、と自社の良さを改めて認識したものです。

その会社の組織体制、仕組み、雰囲気、社員同士の関係性など、あらゆる角度から見てみて、「いいな」という部分を積極的に発信しましょう。

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