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1階入り口のメインの平台に縦に並べて展示する(八重洲ブックセンター本店)

1階入り口のメインの平台に縦に並べて展示する(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。先週は台風での臨時休業もあって、営業日が前年より少なかったが、ビジネス書の売れ行きは新刊への反応も良く、息の長い売れ筋も売り上げを支えて安定したペースを保っている。そんな中、書店員が注目するのは、運用のプロがサラリーマン気質から抜け出す思考と習慣を説いて投資家的生き方を提唱した一冊だった。

著者はレオス・キャピタルワークス社長

その本は藤野英人『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)。著者の藤野氏は30年以上運用に携わってきた投資のプロ。2003年、ひふみ投信で知られる独立系の投信運用会社、レオス・キャピタルワークスを創業し、社長、最高投資責任者(CIO)を務める。その著者が本書で展開するのは投資のノウハウではない。人生の戦略であり、生き方だ。これからの時代を見据えたとき、そこを生き抜くには投資家的な思考と習慣が有効になるという。「将来の不安を打ち破り、戦略的に生きる」。それには「投資家みたいに考え、投資家みたいに生きる」ことが必要だと説く。

では、投資とは何か。「お金でお金を稼ぐこと」と多くの人は考えているが、それだけの意味ではないと著者は言う。「投資とは、エネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為」。これが著者の定義だ。教育投資、社会投資、自己投資……これらはすべて投資であり、金銭的な損得のためではなく、未来を切り開くために必要なことが投資なのだという。

「明るい未来」も投資のお返しの一つ

そして投入するエネルギーには主体性、時間、お金、決断、運という5つの要素があると話は続く。これらを掛け合わせて投入することで、未来からお返しが得られる。お返しが何かといえば、お金や株式など目に見える資産だけでなく、スキルや健康な体、人間関係といった目に見えない資産もあり、世の中が良くなるといった「明るい未来」もそのお返しの一つなのだと著者は言う。

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