自分をテストマーケティング キャリアの迷路どう脱出仕事と遊びの境界線をなくす「公私混同力」のススメ(2)

2019/10/25
今の環境のままやりたいことを試すとキャリアの展望が開けてくる(写真はイメージ=PIXTA)
今の環境のままやりたいことを試すとキャリアの展望が開けてくる(写真はイメージ=PIXTA)

会社に不満があったり、自分に合わない仕事を無理にこなしたりしている人は意外に多いと思います。それでもいきなり転職活動を始めたり、異動希望を出したりするのが得策とは限りません。「キャリア迷路」から抜け出すためのコミュニティーを主宰する池田千恵氏は、今の環境のまま小さくやりたいことを試す「自分テストマーケティング」で会社の不満を解消したり、キャリアの展望が開けてきたりする可能性が出てくると指摘します。今回はどうやって自分テストマーケティングをしていくかについて解説します。

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つまらない仕事から楽しみを見いだすためには?

前回は、「今の職場では力を発揮できない」「この仕事は本当にやりたいことではない」といった悩みは、転職や異動で必ずしも解決できるわけではないと述べました。明確にやりたいことがあるわけではないけれど「つぶしがきかない」「将来が不安だ」という時に試してほしいのが、この連載で提唱する「公私混同力」を磨くことです。「公私混同力」とは、今ある環境を最大限に活用しつつ、自分のやりたいことを実現する力のことです。仕事を遊びのように楽しむこと、つまり「公私混同」でわくわくするようなことを、今この環境から探してみるところから始めましょう。

とはいえ、今の仕事に意義を感じず、つまらない、やりがいがないと思っているところから、どうしたら楽しみを見つけるのか? と思うと戸惑ってしまうかもしれません。そこで今回は、自分の「好き」を見つけ、「好き」と今の仕事をつなげて意義を見いだすための具体的なステップをお知らせします。

まずは自分にとっての「自由」を定義しよう

今の職場は嫌だ、自分らしくない気がする、もっと自由に働きたい……。こう思ってしまうとき考えてほしいのは、自分にとっての「自由」とは何か、「自分らしい」とは何かといったような、価値観をきちんと言語化できているか? ということです。なぜなら、「仕事が遊びで、遊びが仕事」の状態にするためには、自分が本当は何を必要としているかをしっかり把握し、優先順位をつけて取捨選択することが必要だからです。

例えばメディアによく登場する起業家を自由で羨ましいと思う人は多いですが、ここで言う「自由」とは一体何を指しているかを考えてみましょう。あなた自身が「お金の自由」が欲しいのか、「時間の自由」が欲しいのか、「誰にも干渉されない自由」が欲しいのか、どれを第一優先にしたいのかをはっきりさせないまま「自由」を求めるとキャリア迷路にはまる可能性が高まるからです。

あなたが本当は「誰にも干渉されない自由」「時間の自由」を第一優先に考えているのに「お金の自由」を求めて起業したとしましょう。成功すれば事業拡大することでお金の自由は得られるかもしれません。しかし一方で従業員のマネジメントの手間が増え、スケジュールが分刻みに決められ、株主に経営を干渉され……といったように、本来の自分が求めている「誰にも干渉されない自由」「時間の自由」からはどんどんかけ離れていく可能性もあります。

今の会社には「自由」がない、そう思ってしまうと思考停止になりますが、一人ではとうてい成し遂げられない成果でも、会社という組織なら大きな権限と予算を与えられることで実現できる。そう考えると、実は会社にも「自由」が眠っていることが分かるでしょう。

これは、起業家と会社員のどちらが良い悪いという話でありません。自分にとっての「自由」は自分で定義するしかないし、人にとやかくいわれて変えるようなものではないという話です。

では、自分にとっての「自由」を見つけるにはどうしたらよいのでしょうか。筆者は図のような5つのステップがあると思っています。

順番に解説します。