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令和の就活女子 会社選びは「転職しても役立つ技能」

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NIKKEI STYLE

令和時代の女子学生は、どんな働き方やキャリアを希望して就職活動に臨むのだろうか。女性活躍推進の機運が高まり、働き方改革への取り組みが進むなか、彼女らは様々な観点で初めての職場を選ぼうとしている。令和時代初の就活生にあたる、2021年就職予定の女子学生3人の胸の内を、19年入社の記者(22)が聞いた。

座談会の参加者
 Aさん 私立大4年生。幅広い業界をみる。日本文化を学ぶサークルに所属している。留学経験あり。
 Bさん 私立大3年生。IT業界を中心に就活する。音楽サークルに所属しコンサートの準備にいそしむ。
 Cさん 国立大大学院1年生。業界を絞らずに就活中。学部時代は勉学の傍ら多様な課外活動に打ち込んだ。

――志望企業を選ぶにあたって、重視しているのは何ですか。

Aさん「将来の転職を前提にしているので、どんな企業や業界でも通用するようなスキルを身につけたい。営業職であれば顧客と信頼関係を構築する力や商品を魅力的にプレゼンできる力など、キャリアアップにつながるスキルや専門性が得られる企業や職種を選びたい」

Bさん「できるだけ長く働き続けられる会社を探している。有給休暇など福利厚生の制度を使いやすい雰囲気が職場にあるかどうかを大切にして選びたい。ただ、こればかりは入社してみないとわからない部分も大きい」

Cさん「業務や職種にはこだわらず、企業理念に共感できるか、フラットな企業風土があるか、などに着目している」

――重視するポイントを、会社のどういうところから判断するのですか。

Bさん「説明会やインターンシップの最中に、居合わせた社員同士がどんな雰囲気で会話しているのかを見ている。特に、若手社員に対するベテランや人事担当者の態度が気になる。年齢が近い若手社員の姿は『入社したらこんな感じかな』と重ねやすい。和やかな様子だと、受け入れてくれそうな職場なんだな、と感じる」

Cさん「社員の話を直接聞きに企業に出向く。社員が自分の仕事に価値を感じて働いているのかどうかは、会って話さないとわからない。年齢が近い入社1、2年目社員が相手だと本音が聞きやすい」

Aさん「企業説明会やOG訪問が終わったら、転職情報サイトを調べて、その会社の実情を確認している。転職した人の私見とはいえ、聞いた話とは正反対の内容が書いてあることもあり、参考にしている。人事担当者は聞こえのいい情報しか発信していないと思う」

――皆さんにとって、「女性の働きやすさ」とはどういうものでしょうか。

Aさん「性別にかかわらず評価され、女性も昇進しやすい環境が整っていることだ。頑張った分の評価はされたい。ただ、企業に今求めるのはあきらめている。OG訪問で会った『バリキャリ』女性の多くが、性別を理由に公平に評価されなかった経験があると話していた。女性であるがゆえに不平等さを感じるだろうとはある程度覚悟している」

Cさん「最低限の育休制度はどの企業も整っていると思うので重視しない。夫の転勤や出産などのライフイベントでキャリアを中断しても、もう一度働きたいときに企業に求められるように、自分の市場価値を高めることがむしろ大切だと考えている」

――企業が発信する「女性の働き方」をどうみていますか。

Bさん「出産・育児をしながら女性が働き続けることを企業が担保するのは当然だと考えている。『○○マークを取得している』『働きやすさで表彰された』などと、あたかも企業の魅力のようにアピールされると『わざわざ言うことなのかな』と違和感が残る」

Aさん「私も違和感を覚えることが多い。ある企業の説明会で、時短勤務や休職制度について説明する冊子が配られた。そこには『女子学生向け』と書かれていた。男性も協力できる育児や介護まで、企業は女性の仕事だと捉えているんだな、と感じた」

Cさん「女性管理職の人数や割合など企業が数字で語ることに対し、疑問を感じる。重要なのは女性の比率を高めることではなく、能力があって管理職を希望する女性が昇進できる環境なのではないか。数値をアピールするために女性を昇進させているのなら、本末転倒だ」

Bさん「大学のサークルで役職に就いていることもあり、これまで組織における性差を感じたことはなかった。それだけに企業の女性管理職比率の低さには驚いている。にもかかわらず、それが高い数字であるかのごとく語られると、企業側と自分の認識のずれを感じる」

――就活するうちに、志望するのをやめた業界や企業はありますか。

Aさん「OB・OGと学生をつなげるマッチングアプリで、当時志望していた業界のOBと知り合った。その男性から『勉強会』と称して自宅に誘われた。断れたので事なきを得たが、セクハラする社員が当たり前に働いている企業なのだと幻滅した。その男性が『業界内の企業から軒並み内定を獲得した』と話していたので、業界に対する意欲もしぼんだ」

Bさん「女性の先輩の就活体験談を聞いて、受けるのを避けている企業はある。男性比率の高い業界で、企業の人事担当者から『女の子は珍しいから覚えておくよ』と言われたうえ、その後説明会ですれ違うと声をかけられたという。就活生と異性の線引きができない社員に不信感を抱いた」

Cさん「社員の個性が見えないと志望意欲がうせる。入社後に価値観や考え方まで似たり寄ったりになるのでは、自分らしく生きていけない気がするからだ」

仕事観、企業より一歩先 ~取材を終えて~

21年4月に入社予定の就活生が、どこでも通用する力が得られることを重視する姿が際立っていた。リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全所長は「就活生にとっての『安定』が、一つの会社で働き続けることから、場を変えても仕事を続けられる自分になることに変わった」と指摘する。働きやすさと自己成長は二者択一ではないという価値観を反映しているのだろう。

記者が就活を始めた2年前は、ワークライフバランスに着目して企業を探す女子学生が多かった。一方で企業は今なお、女子学生はライフイベントを念頭に働きやすい職場を選ぶと決めつけてはいないか。彼女たちの意識や仕事観は企業より一歩先に進んでいるという印象を受けた。

(田中早紀)

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