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松本晃氏は「米国人の人の動かし方は、実に上手だと思った」と明かす

松本晃氏は「米国人の人の動かし方は、実に上手だと思った」と明かす

プロ経営者の松本晃氏は、伊藤忠商事から出向した医療関連子会社のセンチュリーメディカルの事業を大胆に見直しました。これと並んで同社の復活を支えたのが、営業力の強化でした。その核心は、完全歩合(フルコミッション)制度の導入です。松本氏は、働き方改革を進めた経営者として有名ですが、その源流はセンチュリーメディカル時代にあったのです。(前回の記事は「二番煎じは恥じゃない 僕の成功法則は『改良者』流」

契約社員、僕の倍以上の給料もらう人も

センチュリーメディカルに取締役営業本部長として出向したのは1986年11月です。それから1年ちょっとたった88年1月から、営業職の契約社員を採用し始め、同時にフルコミッション制度を導入しました。日本の会社でフルコミッションの営業職を最初に採用したのは、おそらく僕ではないかと思います。米国ではどうやって物を売っているのか視察したら、営業職はみんなフルコミッションだった。それをまねしたわけです。

しかし、営業職全員をそうしたわけではありません。以前からいる正社員はそのままで、給与制度も変えませんでした。新しく採用する人だけ1年更新の契約社員でフルコミッション制にしたんです。正社員もフルコミッションの契約制に変更できるようにしましたが、変えた人は1人もいませんでした。

僕がいた間、徐々に契約社員を増やしていきました。それでも僕が辞める直前の時点で、約100人いた営業職の正社員と契約社員の比率は7対3ぐらいでした。正社員の方がはるかに多かった。

しかし、稼ぎは契約社員の方が圧倒的に上でした。これはもう比較にならないほどで、給料を僕の倍以上もらっている人もたくさんいました。もちろんパフォーマンスが悪ければ、1年で辞めてもらう。そういうリスクもあります。それをわかった上で、来たい人だけ来ればいい。僕はいつもそういう考えです。

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