新カローラ、小型低重心で走りに安定感 スマホ連携も

2019/10/27
1966年以来の伝統を誇る「トヨタ・カローラ」の新型モデルを試乗した(写真:荒川正幸、以下同)
1966年以来の伝統を誇る「トヨタ・カローラ」の新型モデルを試乗した(写真:荒川正幸、以下同)
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1966年以来の伝統を誇る「トヨタ・カローラ」の現行モデルに、4ドアセダンとワゴンの「ツーリング」が登場。専用設計のショート&ナローなボディーを持つ日本仕様の出来栄えやいかに? 足まわりに改良を受けた「カローラ スポーツ」の走りもあわせて報告する。

涙ぐましい日本仕様の努力

ついに3ナンバー車となって、やれ日本軽視だ、カローラよお前もか……といわれる新型カローラ(のセダンとツーリング)だが、実物は思っていたより小さかった。

新しいカローラは骨格構造を全世界向けで「GA-C」プラットフォーム(=5ナンバー不可)に統一しつつも、車体サイズを日本専用にギリギリまでショート&ナローにしている。全幅は、国内で“使える”と実証済み(?)の先代「プリウス」と同寸の1745mmとして、全長も同車とほぼ同等のアンダー4.5mにおさめた。さらに“低重心”を大きな売りとするGA-Cの利点を生かすべく、新型カローラの全高はわずか1435mm(ルーフアンテナなしのセダンの場合)と先代プリウスより明らかに低くしてあるので、なおさら小さく見えるのだ。

12世代目となる現行型「カローラ」。2018年6月にまずは5ドアの「スポーツ」から販売が開始され、セダンとワゴンは1年遅れての上市となった
「カローラ」という車名のもと、仕向け地によって異なるクルマが販売されていた従来モデルに対し、現行型は「GA-C」プラットフォームに車台を統一。ただし、日本仕様のみ、取り回しのよいコンパクトなボディーが与えられている

しかし、それだけでは飽き足らず(?)、ドアアトリム後端部を斜めに削り取ったようなカタチにして、乗降時における実際のドア開閉幅も5ナンバーの先代と同等にしたり、ドアミラーもギリギリまで上げて寄せることで、格納時の車両幅を先代の10mm増(片側5mmずつ)におさめたりしている。

ただでさえ軽自動車偏重の日本市場で、カローラどころか国産車ですらなく、わざわざ某フランス車なんぞに乗っている私は“ここまでやっていただいて、逆にすみません”と平身低頭するしかない。

新型カローラのグローバルモデルは、たとえばセダンでいえば「ホンダ・シビック」や「スバルWRX」とドンピシャサイズである。対する日本仕様のセダン/ツーリングは、幅方向はフェンダーやドア、サイドパネルなどの肉づけを削り取ることで、長さ方向ではセンターピラーより前方を基本的にグローバル共通設計としつつ、ホイールベースとリアオーバーハングを短縮することで、小型化している。

もはやわざわざナビを買う時代ではない?

よって、日本の新型カローラ セダン/ツーリングは、車体後半がギュッと凝縮された尻軽感あるスタイルが特徴だ。このプロポーションを“軽快でスポーツ的”と受け取るか“アンバランス”と感じるかは人それぞれだろう。

インテリアデザインは先行発売されたハッチバックのカローラ スポーツと共通である。先代モデル(=「オーリス」)までの欧州戦略は、「『フォルクスワーゲン・ゴルフ』と同サイズながら価格は割安」であることを売りにしていたが、欧州でもあらためてカローラの名を復活させた新型では、価格でも品質でもゴルフにガチンコで競合させるらしい。

インストゥルメントパネルまわりの意匠は、基本的にセダン、ワゴン、ハッチバックで共通。広い視界を確保すべく、ダッシュボードやAピラーの形状などに工夫がなされている

そういわれてみると、なるほど柔らかい手ざわりのダッシュボードにステッチ入りのレザーを重ねる凝った製法や、繊細なメッキ部品など、その質感は高級車ぞろいの最新欧州Cセグメント各車と比較しても大きく引けを取らない。

ただ、私のような中高年オヤジ(=カローラの仮想顧客層ど真ん中?)にとって最大の驚きは、今回から7インチカラー液晶を核とした「ディスプレイオーディオ(DA)」を、スポーツも含めた全車が標準装備としたことだ。

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