新カローラ、小型低重心で走りに安定感 スマホ連携も

2019/10/27
ディスプレイオーディオの画面サイズは、標準仕様が7インチ、オプションが9インチ(写真)。ともにスマートデバイスリンクに対応しており、携帯端末にダウンロードした専用アプリをこの画面で操作できる。オプションで、メモリーナビをこの画面で動かす「T-Connectナビキット」も用意される

新型カローラ標準のDAでは、先日公開された「LINEカーナビ」のアプリをダウンロードしたスマホを持っていれば、それを接続するだけでナビが使える。このDAは世界の四輪・二輪自動車メーカー連合による第3の(?)車載スマホ連携システムといえる「スマートデバイスリンク=SDL」を使っている。しかも、新型カローラでは、この方面の先達であるAndroid AutoやApple CarPlayへの対応もあえてオプションあつかいだ。

もっとも、今のところはDAで従来どおりのメモリーナビを走らせる機能もオプションで用意される(今回の取材車はすべてこれだった)。しかし、よりによってトヨタが、それも他でもないカローラで、ここまであからさまに「これからの車載インフォテインメントはスマホ連携ですよ、ナビはもはや買う時代ではないですよ」と宣言したことはエポックだと思う。

このサイズのセダン/ワゴンは貴重

今回は横浜みなとみらい周辺の市街地と都市高速で試乗車をとっかえひっかえ……という“チョイ乗り”にかぎられたが、低重心でフラット挙動を売りにするGA-Cの利点は如実だった。ベタッと低く路面にへばりついて、前後左右の挙動も最小限に、まさに“ミズスマシ”のように車線変更や旋回をこなす機動性は、TNGA(≒新しいクルマづくり手法)を掲げる最新世代のトヨタの典型である。

パワートレインの種類は1.8リッターエンジン+ハイブリッド(写真)と1.8リッターエンジン、1.2リッターターボエンジンの3種類。セダンとワゴンでは1.2リッターターボ仕様は完全に「走りを楽しむユニット」という扱いで、トランスミッションはMTしか用意されない

GA-Cの低重心化策は各部のハードウエアを低く搭載するだけでなく、乗る人間も低く座らせるのが特徴だ。カローラには初心者やシニア向け実用車の役割もあるはずだが、良好な見晴らしや乗降性を求める向きは同じGA-Cを使うクロスオーバーの「C-HR」をどうぞ……という割り切りなのか、カローラの運転環境はスポーツクーペのごとしである。設計上のヒップポイントはおそらくGA-C第1号の現行プリウスと同等のはずだが、インテリアもより低重心志向の意匠をもつカローラは、その機動性もあいまってスポーツカー的ですらある。

さらに、プリウスよりホイールベースが短くて軽いカローラは、同じ1.8リッターハイブリッド車でも、走りがはっきりと軽快で俊敏。今回のように1~2人乗車ではとくに、良くも悪くも、プリウスのような後ろに長いものを背負ったような重厚感もない。

「カローラ」のトランクルーム。容量は429リッター(VDA計測値)で、9.5インチのゴルフバッグが3個入る

冒頭の車体サイズのくだりで、開発陣から「先代プリウスを参考にした」と聞いたからでもないのだが、先代プリウスそのものの新型カローラのサイズ感と軽快感に、「やっぱ日本で乗るならはこのサイズだよな」と納得してしまうチョロい私である。いずれにしても、この大きさのセダン、ステーションワゴンというのも、なかなか貴重だ。

走りが洗練されたカローラ スポーツ

今回はハッチバックのスポーツでも、新型セダン/ツーリングに準じる装備内容への変更に加えて、サスペンションにもセダン/ツーリングでの新規開発で得られた知見が投入された。それはなにか新しい部品が追加された、あるいは硬くした・柔らかくしたというものではなく、プレスリリースによると「運転中の目線の動き、旋回時の姿勢、ライントレース性などドライバーが感じる動きを解析し、サスペンションを最適化」した……となる。

実際はバネやアブソーバーの設定を微調整することで、振動や上下動そのものを軽減するというより、路面からの入力が乗員に伝わるまでのタイミングを変えたらしい。それによって、乗っている人間の走行中の目線の揺れを減らすことに成功した。また、同時に加減速やステアリング操作による荷重移動を、ドライバーによりリニアかつ鮮明に伝えることに留意したとか。

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