転職者の実力を暴く面接 「例えば」と重ねて問う理由ミドル世代専門の転職コンサルタント 黒田真行

強みと行動をエピソードで表現する

強みについて質問したときに、「リーダーシップです」という回答が返ってきたとします。リーダーシップやコミュニケーション力という、あいまいで抽象的な言葉だけでは、リアリティーが不足していて「いつどこでどのような効果的なリーダーシップ的行動をとったのか」という具体的な行動事実が含まれていません。その際、「なぜ?」ではなく、「例えば?」という問いで具体的なエピソードや事実を聞き、その後、さらにその人個人の価値観までヒアリングしていくというパターンです。

実際の面接現場では、「例えば、その強みであるリーダーシップを発揮した例を聞かせてください。いつ、どこで、誰に対して、どのような効果的なリーダーシップを発揮した事例がありますか?」という質問が飛んでくるということです。

コンピテンシー選考の中で、幹部候補として迎えるべき人材に対して、企業が特に注目している能力がいくつかあります。

1つめは、仕事にのめり込む力。エンゲージ力ともいわれますが、仕事に対して興味関心を高く持ち、のめり込める度合いが高いほど、主体性の発揮につながるため、質的な観点で注視されています。

2つめは、創造的思考。これまで重視されてきたロジカルシンキングは、正解があることを前提とした能力ですが、激変の時代には正解が存在しないことも多いため、創造的に考えようとする力が重視されています。

3つめは、シナジーを生み出す力。これまで重視されてきた、「和=協調性」とは異なり、異質な人同士が組み合わさり、1+1を3にも4にもしていかなければ勝ち抜いていけないという企業の考え方を背景に注目されるようになっています。

これらの採用選考のトレンドを理解して、あなた自身が輝けるセカンドキャリア発見のヒントとしていただければ幸いです。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

黒田真行
ルーセントドアーズ代表取締役。日本初の35歳以上専門の転職支援サービス「Career Release40」を運営。2019年、中高年のキャリア相談プラットフォーム「Can Will」開設。著書に『転職に向いている人 転職してはいけない人』、ほか。「Career Release40」 http://lucentdoors.co.jp/cr40/ 「Can Will」 https://canwill.jp/
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