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脚の血管守って健やか 動脈硬化を防ぐ6つの生活習慣

いつまでも歩けるための健足術(6)

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NIKKEI STYLE

日経ヘルス

脚の静脈内で瘤(こぶ)のように血液がたまる「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」は、多くの人で起きているとの調査結果がある。出産した女性では、半数で起きているとの報告もある。自分の足を健康に保つための「健足術」の連載6回目は、下肢静脈瘤を防ぐセルフケアや動脈硬化を防ぐ生活習慣、検査法を紹介する。

◇  ◇  ◇

前回「ふくらはぎを使って歩こう 血液流し脚の血管を健康に」で触れたように、脚の静脈の病気を防ぐために、静脈の血液を心臓に向かってきちんと流すことが大切。そのためには、ふくらはぎを意識して動かすことが重要となる。

下肢静脈瘤を予防するための6つのセルフケアとしては、(1)ふくらはぎあたりを上へ向けてマッサージする(2)つま先を上げ下げする(3)足先をラクな形で上げて寝る(4)立ち仕事の人は1~2時間ごとに脚を上げて休憩――などがある。

こうしたセルフケアに加え、日中は弾性ストッキングを着用するのも、ひとつの手だ。

「弱圧、中圧、強圧といろいろありますが、予防的な意味では弱圧で十分です。ただ弾性ストッキングをはくだけでは意味がありません。静脈の血液を心臓に押し上げる脚の筋ポンプ作用を増強させるためには、こまめに動くことです」(長崎さん)

また下肢静脈瘤を防ぐには、体重を管理することも大切だ。急な体重増加や肥満は、下肢の血流を悪くする。

「そして血液の逆流を防ぐために血管内にある静脈弁が一度壊れると、自然に元通りになることはありません。ひとつ弁が壊れると、血液が逆流してその下の弁にも負担がかかります。そしてその下の弁が壊れると、またその下の弁にも負担がかかり、どんどん弁が壊れて、脚がモコモコになってしまいます」と説明する。

静脈弁は何十カ所もある。そのため、例えば妊娠中にひとつの弁が壊れたからといってすぐに下肢静脈瘤の症状が出てくるわけではない。

「しかし自覚症状がないうちにどんどん進行していて、20年、30年たって静脈瘤特有の症状が出てくることもあります。下肢静脈瘤予防には、体重をコントロールする意識を持つことも大切です」とアドバイスする。

動脈硬化を防ぐ食事と運動を

では、次に脚の動脈はどう健康に保つべきか。動脈は、心臓から全身に向かって血液を行き渡らせる役割を担っている。動脈の壁は丈夫で弾力性に富んでいるが、動脈も老化してくると血管の壁が硬くなり弾力性を失ってくる。

「このような状態が『動脈硬化』です。動脈硬化は体中のあらゆる場所で起こる可能性があります。心臓の血管・冠動脈に動脈硬化が起き、血栓が詰まるのが心筋梗塞です。そして脳の血管が動脈硬化になり、動脈が血栓で詰まるのが脳梗塞です」。前回「ふくらはぎを使って歩こう 血液流し脚の血管を健康に」で説明した通り、「脚に起こる動脈硬化は『下肢閉塞性動脈硬化症(かしへいそくせいどうみゃくこうかしょう)』と言います」(長崎さん)。

足の動脈が動脈硬化によって狭窄(きょうさく:血管が細くなる)や閉塞(へいそく:血管が詰まる)を起こすと血液の流れが悪くなり、足先まで栄養や酸素を十分に送ることができなくなってしまう。

脚の冷えやしびれといった症状から始まり、歩行時にふくらはぎが痛くなることもある。これを間欠性跛行(かんけつせいはこう)という。さらに進行すると、何もしていなくても足が痛む安静時疼痛(とうつう)や、足に潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)を発症することもあるので、注意したい。

これらを予防するのに必要なのは、まずはバランスのとれたカロリーの低い食事だ。

「動脈硬化の予防には野菜中心、野菜優先の食事にすることです。まずカロリーの低い野菜でおなかを満たし、肉類や油もの、ご飯や麺類の摂取を抑えるのです。そうすれば摂取カロリーも自然と減ります」(長崎さん)

また、ウオーキングなどの有酸素運動を週に2回・各20分は行う、脳と体の疲労回復のために良質な睡眠をとる、ストレスをためない――とよい。そして「禁煙です。たばこを1本吸うだけで、血管の収縮は30分以上続きます。血管が収縮すると血圧が上昇します。また活性酸素が大量に発生して血管を攻撃し、動脈硬化を促進してしまうことになるのです」と、禁煙の重要性を訴える。

フットケアも日常の習慣にしよう。足は普段から自分でよく見ることだ。動脈硬化だと血流が少なくなっているぶん、足に毛が生えなくなってくるという。毛穴が減り、皮脂を分泌する"脂線"もなくなって足は乾燥傾向になる。

「そしてかかとがカサカサになったり、そこからひび割れたりします。爪も生えづらく、巻き爪になったり爪が厚くなったりすることもあります。またタコなどができると、そこから傷ができやすくなり、潰瘍につながることもありますから、足はこまめに見るようにしましょう。糖尿病などがある人で、足がひどく乾燥してきた場合は要注意です」(長崎さん)。

もし脚にしびれや痛みや冷えを感じるときは、医療機関でABI検査を受けるといい。ABI検査は両腕、両足首の血圧を診る簡単な検査だが、足の動脈硬化の指標になる。

「脚の動脈硬化を早めに知ることで、命を奪う心筋梗塞や脳梗塞のリスクを下げることもできます。脚の血管の健康を守ることは、結局は体全体の健康を守ることにつながっているのです」(長崎さん)。

長崎和仁さん
 下北沢病院(東京都世田谷区)副院長。慶應義塾大学医学部卒業。国内の病院に勤務後、スタンフォード大学外科フェローとして渡米。帰国後、浜松日本赤十字病院外科部長・創傷ケアセンター勤務、さいたま市立病院血管外科医長を経て現職。日本血管外科学会血管内治療認定医。

(ライター:赤根千鶴子、構成:日経ヘルス 白澤淳子)

[日経ヘルス2019年8月号の記事を再構成]

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