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調理台とテーブル一体、迫力のイタリアン 東京・渋谷

2019/10/21
メインは「オーストラリア産仔羊のロースト スーゴとグリーンマスタード」
メインは「オーストラリア産仔羊のロースト スーゴとグリーンマスタード」

東京・渋谷の雑踏を抜け、個性的な隠れ家飲食店が点在する円山町。食通たちが集まるエリアにひときわ強烈な個性を感じさせるイタリアンレストラン「SuperTrattoria LITO(スーペルトラットリア リト)」がオープンしたのは2018年10月23日。小さな看板を目印にヴィンテージ感のある入り口の階段を上がってドアを開けると、まるでステージ上から客席を見下ろすように、12坪の店内すべてが一目で見渡せる。

Summary
1.イタリアンの総料理長を歴任した市川大介さんが独立開店
2.調理台とテーブルがつながり シェフのすべてが見える
3.コスパ抜群なディナーコース、アラカルトはこだわりの逸品

手前のカウンターが調理台になっており、そのまま客席のテーブルにつながっている。その奥には6人がけのテーブル、奥には4人がけのボックス席が2卓あるが、どの席からもシェフの調理姿が見える。

特に調理台とつながっているテーブルは、手を伸ばせば届きそうな距離。食材が目の前で華麗な一皿に仕上げられていく様子は、一瞬たりとも目が離せないほどの迫力だ。

「自分が行きたくなるイタリアンの店、お客さんの目の前ですべての料理ができていく、今までにないライブ感のある店が作りたかったんです」と語るのは、オーナーシェフの市川大介さん。

服飾の仕事をしていた23歳の時、白金のピッツェリアで食べたイタリア料理に感動し、「料理をやりたい」とこの道に入ったという。

料理人としては遅いスタートだったが、国内のイタリアンレストランで修業を積んだ後、28歳でイタリアに渡り約2年半、トスカーナ、ピエモンテ、エミリア・ロマーニャと、レベルの高いレストランが多い地域でさらに研さんを積んだ。

帰国後は個性的な飲食店を展開する「ダルマプロダクション」に所属し、メニューのないイタリアンとして話題を呼んだ「Osteria Urara(オステリア ウララ)」など、いくつかの店で総料理長として立ち上げから関わり、成功に導いている。

「LITO」を開いた理由を「イタリアンが食べたいと思った時に、自分が気軽に行ける店がなかったんです」と市川さんは語る。カジュアルな店では物足りず、本格的すぎると値段も高くなって入りづらくなる。

「正統でありつつ、遊びを取り入れたおもしろい料理を、カジュアルな価格と雰囲気で提供する店があったら」と考え、この店を作った。

空間だけでなく、メニューのシステムもユニークだ。ディナーは5000円のおまかせコースのみ。アラカルトを注文できるのは21時以降となる。

驚くのは通常6~7品からなるディナーコースの内容。5000円とお手軽価格にもかかわらず、質の高い品々が楽しめるのだ。

「常連さんが多いため10日に1回は内容を変えています」(市川さん)というが、以下はある夜の例。

アミューズは「40日熟成 鴨のテリーナ、18か月パルマ生ハム」

アミューズは「40日熟成 鴨(カモ)のテリーナ、18か月パルマ生ハム」。生ハムにはラフランス、鴨のテリーナには柿とリンゴのマルメラータ(ジャム)が添えられている。どちらもフルーツの甘み、酸味と肉のうま味が互いを引き立て合う絶妙な相乗効果を生んでおり、コースへの期待をぐっと高めてくれる。

続いては、ハーブとバルサミコ酢のアクセントが極薄の牛肉を引き立てている「源氏和牛のヴェネツィア風カルパッチョ」、白子とヒラタケの食感のコントラストが楽しい「北海道産白子と原木ヒラタケのヴェネツィア風ソテー」と、小ポーションでパンチのある皿が提供される。

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