感情を大切にして分かち合う 異色起業家の経営哲学リブロ汐留シオサイト店

メインの平台に並べているが、追加が間に合わず両隣の本の間に最後の1冊が残る(リブロ汐留シオサイト店)
メインの平台に並べているが、追加が間に合わず両隣の本の間に最後の1冊が残る(リブロ汐留シオサイト店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。9月以降、出足のいい新刊も相次いで入荷、息の長い売れ筋も勢いが持続して、ビジネス書全般は好循環になってきている。そんな中、書店員が注目するのは、スマートフォン向けゲーム開発会社を起業した社長が、「感じて、分かち合う」という自らの人生哲学を語った一冊だった。

著者は高収益ゲーム開発会社の創業社長

その本は塩田元規『ハートドリブン』(幻冬舎)。塩田氏はスマホゲームの開発会社、アカツキの創業社長だ。2010年に起業、16年には東証マザーズ、17年には東証1部上場を果たし、高収益企業として市場からも注目が集まる。その起業家が「僕の起業の旅、人生の旅の中で感じたことを率直に分かち合いたかった」との思いを込めて書いたのがこの本だ。

著者はこれからの時代を「ハートやつながりといった目に見えないものが中心になる」と位置づけ、「この本の一番大切なメッセージは、『感情を鍵に、心の扉を開く』ことについてだ」と書き付ける。そんな時代認識を第1章で語り、続く2章から自らの起業の旅をつづっていく。

力強い語尾で読み手に語りかける

本書を特徴づけるのは、自らの内面に光を当て、その内側で起こった変化について、丁寧に跡づけていることだ。このため、ビジネス書の体裁をとりながら、かなりスピリチュアルな色彩を帯びる。読者に向かって「あなた」と呼びかけ、「時代なんだ」「思うんだ」といった力強い語尾が出てきて、「分かち合いたい」という著者の感情がストレートにほとばしる。

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