退職金・健保・税… 定年後の疑問、だれに聞くべき経済コラムニスト 大江英樹

(4)は退職手続きに限らず、多くの場合に言えることです。病院での医師の説明や行政窓口での手続きの説明など分かりにくい例は少なくありません。これは説明する側が専門家だから起こることです。彼らにとってはごく当たり前のことでも、聞く方は素人で初めて聞くのですからすぐには理解できません。そこで質問しても、相手は何が分からないのかが分からないといった具合に不毛なやり取りが続くことはよくあります。こうしたことから、同じ立場で2~3年前まで全く素人だった先輩に「要するにこういうことだ」と説明してもらうのが良い方法と言えるでしょう。

このように同じ会社に勤めていて退職した先輩に聞くのがお勧めなのですが、あまり前に退職した人の場合は会社の制度が変わっている可能性があるので参考にならないケースもあります。あくまでもこの数年以内に定年になった先輩に聞くのが良いと思います。

ただし聞くべきなのは具体的な制度や手続きに関してであって、定年後の心構えや生き方についてはあまり参考にしない方がいいでしょう。これこそ人それぞれで、定年後の生活をネガティブに考えている人も、ポジティブに考えている人もいます。でもそれは個人の考え方であって、自分なりに考えれば良いことです。前向きな考えであればまだしも、ネガティブなオーラを全身に浴びるというのは、私の経験上もあまりいい気分にはなりません。生き方はぜひ自分の考え方で貫いてください。

「定年楽園への扉」は隔週木曜更新です。次回は10月31日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年3.0 50代から考えたい『その後の50年』のスマートな生き方・稼ぎ方」(日経BP)、「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(同、共著)など。http://www.officelibertas.co.jp/
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