退職金・健保・税… 定年後の疑問、だれに聞くべき経済コラムニスト 大江英樹

写真はイメージ=123RF
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定年が近づいてくると、その後の生活のことがあらゆる面で気になります。特に社会保険については、現役時代にほとんどの方は会社の庶務にお世話になっていたでしょうし、家庭のお金のことは奥さんに任せっきりという人も多いでしょうから、どんなことに気を付けて何をしておけばいいのかは気になるところです。

世の中にある定年対策本に一般論は書いてありますが、こうした話の多くは一人ひとり、ケースによって異なりますから、実務的にはあまり役に立たない場合が多いのです。そんなとき頼りになるのは誰かというと、一足先に定年退職した先輩です。それも同じ会社を退職した2~3年先輩の情報はとても参考になります。

相談するならまず先輩

その理由は(1)同じ会社に勤めていたので、自社の退職給付制度や健康保険などについて他ではわからないことも教えてもらえる(2)同じ会社なので生活水準もそれほど変わらないことが多く、参考になりやすい(3)一足先に体験しているため、経験していないと気付かない注意点を教えてくれる(4)利用者の立場で説明してくれるので会社など制度を運営する側に聞くよりも分かりやすい――などです。

(1)に関して言えば、退職後の生活や家計運営をファイナンシャルプランナー(FP)に相談しても、あまり役に立ちません。なぜなら彼らはあなたが勤めていた企業の退職給付制度のことを知らないからです。もしあなたが自社の仕組みをよく知っていてFPに伝えることができればいいのですが、そうした人は恐らくあまり多くないでしょう。したがって先輩に聞く方がずっと役に立ちます。FPに相談するのはその後でも決して遅くありません。(2)も同様です。同じ会社の先輩だから制度も待遇もほぼ同じなので現実的に役に立つのです。

(3)については、例えば私は退職した先輩から「辞めた翌年の住民税は意外に取られるから気を付けておけよ」というアドバイスを受けました。確かに住民税は所得税と違って前年度の所得に対して翌年に課税されます。つまり現役時代で比較的収入の多かったときを基準にして税金が計算され、収入のなくなった退職後に請求されるのですから、金額を見たときのショックは大きくなりがちです。私自身も多少は税のことを知っていましたが、自分が実際に体験するのはちょっと感覚が違います。退職前に先輩に教えてもらっておいてよかったとつくづく感じたものです。

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