道一本隔てるだけで… 写真家が空から見た経済格差

日経ナショナル ジオグラフィック社

ナショナルジオグラフィック日本版

青い芝生とプールが見える住宅街から道路を隔てて、トタンの小屋が立ち並ぶ地区が広がる。南アフリカ、ヨハネスブルク郊外のブルーボスランド(PHOTOGRAPH BY JOHNNY MILLER)

今回は、写真家ジョニー・ミラー氏が「Unequal Scenes(不平等な風景)」シリーズでとらえた作品を紹介したい。

ドローンを使って空から撮影した写真を見ると、都市の中の経済格差が一目でわかる。道路、運河、柵などが、土地を分断し、富裕層と貧困層を隔てる境界になっている。

南アフリカ東海岸の都市ダーバンの、急峻な丘にある富裕層コミュニティ。この地区にある高層マンション群からは、立派なスタジアムやゴルフ場、そして丘の斜面にひしめく何百もの小屋が見える(PHOTOGRAPH BY JOHNNY MILLER)

写真から見える鮮やかな対比は、都市開発の不均衡を際立たせる。

例えば、インド、ムンバイの整然とした開発地に隣接する掘っ立て小屋。米国デトロイトの、空き地が目立つ地区の隣で、対照的にどんどん発展して行く地区。南アフリカの裕福なコミュニティーの周りに張り巡らされた電気柵。これらの光景は、人工的なものであれ自然の地形によるものであれ、明示的に作られた境界が、いかに都市内の格差を広げていくかを示している。

南アフリカ、ケープタウンから15キロほど南にあるハウトベイ・バレー。2つの高級住宅街に挟まれたイミザモ・イェトゥ地区(右)には、小さな小屋が密集する。この地区の人口は、ハウトベイ・バレーの残りの部分の人口とほぼ同じだ(PHOTOGRAPH BY JOHNNY MILLER)

次ページでも、ミラー氏が空から撮った経済格差を象徴する写真を7点紹介する。

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