退職者、健康保険はメリット比べて 国保か任意継続か退職マネー学(中)

 じゃあフリーランスで働く人は?

幸子 退職後は働かない人とか、フリーランスで働くという人は、健康保険についていくつか選択肢があるの。国保に加入するか、勤めていた会社の健保の「任意継続被保険者」になる。ほかにも、家族に恵のような会社員がいるなら、家族の会社の健保に被扶養者として加入できるわ。

良男 俺が恵の扶養に? それはちょっとなあ。

幸子 被扶養者となるには年収が130万円未満(60歳以上などの場合は180万円未満)で扶養者の収入の半分未満といった条件を満たさないといけないの。収入には公的年金や失業給付なども含まれるわ。社会保険労務士の中村恭章さんは「多くの人は国保か任意継続のどちらかを選ぶ」と言っていたわ。

 さっきから出ている任意継続ってのは何なの?

幸子 会社を退職した後も引き続き健保に加入できるの。フルタイムで働かなくても、2年間は任意で加入できる制度よ。退職から20日以内に自分で手続きをする必要があるし、保険料は全額自己負担になるわ。

 それはきついね。

幸子 でも、年収が少ない配偶者は健保の扶養に入れられるし、医療費が多額になったときに受けられる健保独自の「付加給付」も受けられるわ。

良男 国保と任意継続の保険料の比較が知りたいな。

幸子 まず、任意継続の場合の保険料の計算方法を説明するわね。任意継続は退職時の標準報酬月額で計算するのが基本。標準報酬月額というのは、所定給与に残業代や交通費などを加えたもので、基本的には月給と考えていいわ。退職時は高給の人もいるから、その場合は健保が独自に定めた決まりに従うの。中小企業などが加入する協会けんぽの場合、直近の給与水準が高くても、標準報酬月額は上限30万円で計算するの。

 国保はどう計算するの?

幸子 国保の保険料は、医療サービス費を賄う「医療分」、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度への「支援分」、40歳以上の人は介護保険の保険料に当たる「介護分」の3つで構成するの。それぞれ世帯の所得に応じて負担する「所得割」、人数に応じて負担する「均等割」があるのが一般的よ。中には世帯にかかる「世帯割」や、保有する固定資産に応じて負担する「資産割」などを加える自治体もあるみたい。

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