インデックス型投信、実は選別肝心 リターンに格差もQUICK資産運用研究所 高瀬浩

今回の試算ではインデックス型の平均リターンがアクティブ型を上回ったが、個別の投信ではアクティブ型の健闘が目立つ。15年間積み立てた場合のリターン上位投信をみると、日本株や海外株で上位3本をアクティブ型が占めた。日本株で首位の「MHAM日本成長株ファンドのリターン(144.5%)は、インデックス型で最大リターンの「ニッセイ日経225インデックスファンド」(84.7%)に比べ60ポイント程度大きい。

「なるべく大きなリターンを狙いたいからアクティブ型に投資する」という考え方もうなずけるが、アクティブ型は価格変動リスクも一般的に大きくなりやすい。運用内容や運用コスト、分配金の有無、購入手数料などに納得し、自分のリスク許容度を踏まえて慎重に判断するのが肝心になる。

アクティブとインデックスの共存、投資家に恩恵

それでも市場全体への影響をみたときにアクティブ運用は重要な機能を担っている。組み入れ銘柄を選ぶ過程で有望企業への資金配分や企業の淘汰を促す面があるからだ。指数構成銘柄を基に組み入れるインデックス型の資金が急拡大するとこうした市場本来の機能が低下し、市場平均自体のパフォーマンスが伸び悩む懸念がある。インデックス型は企業の情報収集や分析などのコスト負担をしていないため「フリーライダー(ただ乗り)」との見方も根強い。

この点に関し、インデックス投資家のバイブルとされる「ウォール街のランダム・ウォーカー」の最新版で著者のバートン・マルキール氏は「無数の人々がフリーライダーとして参加できるのが資本主義市場経済の強み」と指摘し、その強みを保つにはアクティブ運用が必要との認識を示している。インデックス型とアクティブ型がうまく共存することが双方の投資家により高いリターンをもたらすと期待できそうだ。

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