ブドウ畑見学や試飲 収穫の秋に巡るワイナリー10選

■6位 ワイナリー&レストラン フェルミエ(新潟市)300ポイント
白ワイン「世界屈指のできばえ」

4位のカーブドッチが手がける「ワイナリー経営塾」で学んだオーナーが開設した。「新潟ワインコースト」にあり、日本海を見下ろす海岸砂丘に位置する。スペイン原産のブドウ品種を海岸砂丘の水はけのよい土壌で育てて造った白ワイン、アルバリーニョは「世界屈指のできばえ」(斉藤さん)という。

ワイナリーやブドウ畑の見学とワインの試飲、フレンチのランチがセットになったツアーを金曜から月曜まで行っている。「新潟の海の幸をふんだんに使った料理が楽しめる」(鹿取さん)。10月6日には「新潟ワインコースト ワインフェスタ」がある。

(1)5500円(要予約)(2)JR巻駅からタクシーで15分(3)https://fermier.jp/

■6位 セイズファーム(富山県氷見市)300ポイント
高台から富山湾を一望

富山湾を一望できる高台にあるワイナリー。江戸時代から続く氷見市の魚問屋が立ち上げた。予約制のレストランではワインに合わせて「新鮮な魚介類を堪能できる」(遠藤さん)。

農園のスタッフがブドウ畑と醸造施設を案内するツアーを連日行う(前日までに予約)。敷地内の森には1日1組限定で滞在できる宿泊施設があり、9人まで利用できる。「気持ちがゆったりとしてくつろげる。大人の休日向け」(石井さん)。収穫祭にあたる「セイズデイズ」は10月13、14日に開催。13日は有料で事前予約が必要。14日は無料で参加できる。

(1)500円(2)JR氷見駅からタクシーで20分(3)https://www.saysfarm.com/

■8位 熊本ワインファーム菊鹿ワイナリー(熊本県山鹿市)260ポイント
地元の食材も堪能

人気が高く入手困難なワイン「菊鹿(きくか)シャルドネ」を造る熊本ワインが、畑がある山鹿(やまが)市の山あいに、市と共同で18年秋に開設した。「木々に囲まれた高台に立つモダンなワイナリー」(村田さん)。ワインショップのカウンターでは、1杯100円から試飲が楽しめる。「限定販売のワインも試飲できる」(石井さん)

レストランでは地元野菜を使ったサラダビュッフェや山鹿牛などとワインが味わえる。焼きたてのピザや国産小麦を使ったパン、地元食材を使ったジェラートやスイーツなども販売。11月9、10日には周年祭が開かれる。

(1)ツアーなし(2)JR新玉名駅からタクシーで45分(3)https://www.kikuka-winery.jp/

■8位 岩の原葡萄園(新潟県上越市)260ポイント
歴史感じる最古の石蔵
1898年に完成した第2号石蔵

日本固有のワイン用ブドウ品種を数多く生んだ川上善兵衛が、明治23年(1890年)に開いたワイナリー。「日本ワインの原料となるブドウの歴史を知る上で貴重」(小松由加子さん)。国の有形文化財に登録されている「現存最古となるワイン用の石蔵が見もの」(山本さん)。

日本最古の第1号石蔵

石蔵は2つあり、第1号は1895年、第2号は1898年に完成した。第2号には竣工当時、冷却のため雪室が併設されており、2005年に再建された。雪室は4~10月は見学可能。

畑は自由に見学できる。スタッフが案内するツアーは無料だが予約が必要。10月5、6日には収穫祭、10月12日には収穫体験ツアーがある。

(1)無料(2)JR上越妙高駅からタクシーで約25分(3)http://www.iwanohara.sgn.ne.jp/

■10位 サンクゼール・ワイナリー(長野県飯綱町)250ポイント
まるでヨーロッパの田舎町

見晴らしのよい丘の上にあるワイナリー。創業者夫妻がフランス旅行で訪れた田園風景がモデルで、教会も併設。「ヨーロッパの田舎町のような雰囲気を醸し出している」(稲さん)。1日3回、ブドウ畑と醸造所を巡る無料ツアーがある。土日月には専門的な解説と試飲が付いたツアーも(14日前までに予約、2000円)。

季節ごとのイベントが充実している。10月19、20日にはワインフェスタを開催予定。レストランからは「眼下にブドウ畑、遠くには山々や志賀高原が見渡せてすばらしい」(遠藤さん)。

(1)無料、2000円、5000円の3コース(2)しなの鉄道牟礼駅から無料シャトルバスで5分(3)https://www.stcousair.co.jp/valley/main-shop/

                                       

ワイナリー増え 味わいも多様に

ワインは水を一滴も使わずに造られる。その味わいは、ブドウの品種だけでなく、育んだ土地の気候や土壌によっても変わってくる。今回ランクインしたワイナリーは、ブドウ畑や生産過程が見学できたり試飲ができたりと、ワインへの理解を多角的に深められる。遠慮せずに質問して積極的に知識を広げたい。

国税庁によると、国内のワイナリーは2017年度には300を突破した。量だけではない。2位のココ・ファームがオレンジワイン、6位のフェルミエが日本では珍しいブドウ品種のアルバリーニョを使ったワインを造るなど、多様なワインが増えてきた。会社員をやめてワイン造りを始めるなど作り手の人生も様々だ。ワイナリーを訪れて試飲しながら作り手の話に耳を傾けるのも楽しい。

レストランが開業前で今回の候補からは漏れたが、北海道仁木町のニキヒルズを薦める専門家も多かった。仁木町は日本のワイン用ブドウ畑が密集する。見学のほか宿泊もでき、初心者も愛好家も楽しめそうだ。

ランキングの見方 数字は専門家の評価を点数化。ワイナリー名(所在地)。(1)主な見学ツアーの料金(税込み)(2)アクセス(3)公式サイト。写真は1、2位が三浦秀行撮影、ほかは各ワイナリー提供。

調査の方法 専門家への取材を基に、見学や飲食施設などが充実している国内のワイナリー30軒をリストアップ。ワインやお出かけ情報に詳しい専門家に「ワイナリーならではの体験ができる」「ワインの知識がなくても楽しい」「季節のイベントが充実」などの観点で1位から10位まで順位付けを依頼。編集部で集計した。(田中早紀)

今週の専門家 ▽石井もと子(ワインジャーナリスト)▽稲佐知子(フリーライター 「甲州・信州のちいさなワイナリーめぐりプレミアム」編集者)▽遠藤利三郎(日本ワイナリーアワード審査委員長)▽鹿取みゆき(フード&ワインジャーナリスト)▽小松由加子(美術出版社「ワイナート」編集長)▽斉藤研一(ワインジャーナリスト)▽佐々木勇志(「日本ワインを楽しむ旅」担当編集者)▽友田晶子(トータル飲料コンサルタント)▽村田恵子(「ワイン王国」編集長)▽山本昭彦(ワインレポート代表)=敬称略、五十音順

[NIKKEIプラス1 2019年10月5日付]

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