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中古人気で広がる住宅診断 「かかりつけ医」の役割も

2019/10/6

住宅診断では床の傾きをレーザーを当てて調べる(東京都杉並区)

中古住宅の人気が高まるにつれ、第三者の立場から建物の状態を調べる住宅診断(ホームインスペクション)の利用が増えています。若い世代を中心に、新築か中古かにこだわらず、価格と品質を見極めてよい買い物をしたいという人が多くなっているためです。診断結果を値引きやリフォームの見積もりに使ったり、購入後も何かあれば相談する「住宅のかかりつけ医」として利用する人もいます。

首都圏のマンション販売戸数はここ3~4年、中古が新築を上回る傾向が定着してきました。新築の価格が高止まりして手が届きにくくなる一方、中古のリフォームやリノベーションでローンを組みやすくなったことなどが理由です。

国土交通省の推計によると、2018年度に取引された住宅のうち住宅診断をしたのは1割弱。大手のさくら事務所(東京・渋谷)が手掛ける住宅診断の件数は毎年1割増のペースで伸び、年間2500件ほどになっています。

同事務所で年間120件を診断する住宅診断士(ホームインスペクター)の柴尾竜也さんは住宅診断のタイミングについて「物件を見学した後、契約する前が望ましい」と言います。

日本ではいったん契約するとよほどのことがない限り、白紙にできません。住宅診断には売り主や仲介会社の了解が必要ですが、契約前の診断を嫌がる売り主や仲介会社もいます。そうした物件は避けた方がよいかもしれません。

診断内容は中古の戸建ての場合、まず外観をみて、外壁や基礎にひび割れや雨染みがないかを目視で確認します。室内ではドアの立て付けや水回り、電気などをチェックします。

床や壁の傾きはレーザーを当てて調べ、許容される傾きは1メートルあたり6ミリまで。木材は水分が20%を超えると腐る原因になるため、水分量も計測します。

所要時間は戸建てが3時間から3時間半、マンションは約2時間。基本的な診断費用は数万円です。柴尾さんは「指摘がゼロだったことはない」と言います。築5~6年の住宅は新しくても落とし穴があったりするので神経を使うそうです。

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